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岩田翔吉、プロ7戦目で日本王座獲得!仕切り直しの一戦で芝に9回TKO勝利

[ 2021年11月6日 21:55 ]

<日本ライトフライ級王座決定戦>6回に右フックでダウンを奪った岩田翔吉(右)
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 プロボクシング日本ライトフライ級王座決定戦10回戦は6日、東京・後楽園ホールで行われ、同級2位の岩田翔吉(25=帝拳)が同級1位の芝力人(26=真正)に9回37秒TKO勝ちし、新王者となった。

 当初は9月11日に行われる予定だったが、岩田が試合前日に新型コロナウイルス感染を調べるPCR検査で陽性と判定されて中止。2カ月延期された仕切り直し一戦は立ち上がりこそお互いに様子見だったが、「自分のボクシングを研究してきたのが分かった」という岩田が一気にギアを上げた。本来の距離を取って鋭い踏み込みで攻めるスタイルではなく、ガードを固めてジリジリと距離を詰める。まずはボディーで芝を削り、徐々に得意の右がヒット。5回終了後に公開された採点は47―48、48―47、49―46と割れたが、岩田は6回に強烈な右フックでダウンを奪うと、さらにギアを上げ、9回の猛攻でレフェリーストップを呼び込んだ。

 「ベルトを獲れたことは素直にうれしい。警戒していた相手に練習してきたパンチを当てられたのがうれしかったです」

 プロ7戦目で初タイトル獲得。岩田が指導を受ける元世界2階級制覇王者の粟生隆寛トレーナー(37)にとっても指導者としての初戴冠。岩田は勝利の瞬間にはコーナーポストに登って喜びを爆発させ、真っ先に粟生トレーナーに勝利を報告した。

 東京・日出高校時代には元世界3階級制覇王者・田中恒成(畑中)や元WBC世界バンタム級暫定王者・井上拓真(大橋)にも勝利しているホープ。5日までセルビアのベオグラードで開催されたアマチュアの男子世界選手権で日本勢初の金メダルを獲得したバンタム級の坪井智也(25=自衛隊)、ウエルター級の岡沢セオン(25=INSPA)も同学年だ。坪井とは対戦はないものの、高校時代は同じ階級で、帝拳ジム入り後にスパーリングをした経験しているという。

 同世代の選手たちの活躍について岩田は「うれしいです。でも僕は僕なので」と話した。日本王は次のステージへの通過点。ライトフライ級は国内にWBAスーパー王者・京口紘人(ワタナベ)とWBC王者・矢吹正道(緑)の2人の世界王者がいる。岩田は「必ず世界チャンピオンになります。どちらでもチャンスがあれば戦ってみたい」と力強かった。

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