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入江快挙の裏側 新体制で女子強化注力、男子高校生相手に練習 苦手接近戦も克服

[ 2021年8月1日 05:30 ]

東京五輪第9日 ボクシング女子フェザー級準決勝 ( 2021年7月31日    両国国技館 )

ボクシング女子フェザー級準決勝で英国選手を破り、決勝進出を決めガッツポーズする入江。銀メダル以上が確定した
Photo By 共同

 女子フェザー級準決勝で入江聖奈(20=日体大)が19年世界選手権銅メダルのカリス・アーティングストール(26=英国)に3―2で判定勝ちして決勝に進出し、銀メダル以上を確定させた

 助成金不正流用疑惑や“奈良判定”などの騒動で山根明前会長が18年8月に辞任し、体制が変わった日本ボクシング連盟で、入江が初の五輪メダリストとなった。新体制は12年ロンドン五輪から正式種目となった女子の強化にも力を入れ、合宿を男子とは別に行って女子選手に合ったメニューに取り組ませた。この1年はコロナ禍で実戦機会がほとんどなかった分、昨年7月下旬の活動再開後は北海道から鹿児島まで全国各地で13度にわたる強化合宿を実施。地元の協力を仰ぎ、女子代表合宿には男子高校生が参加してスパーリングパートナーを務めた。

 「力量もスタイル的にも外国人としてちょうどいい」(伊田武志女子強化委員長)という男子高校生相手の練習で、入江は「だいぶ自信がついてきた」と明かしていた。苦手としていた接近戦も克服し、準決勝ではパワフルな選手との打ち合いで引かなかった。五輪開会式出演で話題となったミドル級の看護師ボクサー、津端ありさ(ライフサポートクリニック)らも、自身が代表を逃したにもかかわらず合宿に参加。“練習台”になってメダル獲得に貢献した。

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