【ONE】武尊「格闘家として生きてきた証を残す」 引退試合で“世界最強”証明へ!「必ず勝つ」
ONE SAMURAI 1 ONEフライ級キックボクシング暫定王座決定戦 武尊ーロッタン・ジットムアンノン ( 2026年4月29日 有明アリーナ )
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アジア史上最大の格闘技団体「ONE Championship」(ONE)が29日、「ONE SAMAURAI 1」を有明アリーナで開催。メインイベントではK-1元3階級制覇王者の武尊(34=team VASILEUS)が現役ラストマッチに臨む。
「武尊が世界一強かったと思ってもらってリングを降りたい」
小学2年生の頃、テレビで見たK-1に憧れて空手を始めた武尊。「才能があって始めたわけじゃなかった」と幼少期を回想した。
その後、キックボクシングに転向。09年に念願でもあったK-1甲子園に初出場したが、関西地区予選の2回戦敗退。悔しかった思いから高校卒業後に上京して「チームドラゴン」に入門し、11年9月にKrushでプロデビュー。無敗の5連勝後、12年6月に京谷祐希を相手に1R終了後負傷TKO負けを喫してプロ初黒星。13年5月の「Krush.28」で寺戸伸近を破って初代Krushフェザー級(-58kg)王座に輝き、プロ初タイトルを獲得した。
14年11月に旗揚げした新生K-1では“ナチュラル・ボーン・クラッシャー”として圧倒的なカリスマ性を見せてファンを魅了した。ここから武尊の勢いが止まらなかった。15年4月には初代K-1 WORLD GP -55kg王座を獲得すると、16年11月にはK-1 WORLD GPフェザー級(-57.5kg)初代王座に輝いて2階級制覇を達成。そして18年3月には第4代K-1スーパー・フェザー級王座に輝いて、K-1史上初となる前人未到の三階級制覇を達成した。
12年にプロ初黒星を喫して以降は、無敗のまま22年に“世紀の一戦”が実現した。7年間ファンが待ち望んだ“神童”那須川天心との一戦。「今まで培ってきたものを全部出して全て報われる試合にしたい」と意気込んでいたが、1Rにカウンターの左フックを被弾してダウンを喫した。最後まで全力を出し切ったが、判定0―5で“世紀の一戦”に敗れた。ファンからの声援に涙を流しながら退場した。
その後、パニック障害とうつ病と診断されていたことも告白して休養した。そして22年11月にK-1との契約解除。
23年4月にONEと複数試合契約した。ONEと契約した理由は同じファイトスタイルであるロッタンと対戦するためだった。ONEデビュー戦となった24年1月ONE日本大会で一度はロッタンとの対戦が決定していたが、ロッタンのケガにより対戦が消滅。代役のONEフライ級キックボクシング世界王者スーパーレックに挑戦したが、死闘の末に敗れた。試合後には引退示唆もあったが、再起を決意。同年9月の復帰戦では、逆転KO勝利で白星を飾った。そして待ち望んだロッタンとの対戦が25年3月に再び決定した。
試合はまさかの結末だった。1Rわずか80秒KO負けを喫した。試合後に左肋骨と胸骨の2箇所を骨折していたことを告白した。敗戦から8か月。昨年11月の日本大会で再起とONE2勝目を懸けてデニス・ピューリック(カナダ/ボスニア・ヘルツェゴビナ)と激突。最後はパンチの連打でタフな相手をなぎ倒して2RTKO勝利を飾った。試合後には約4年半ぶりの国内勝利で歓喜のムーンサルトを披露した。
しかし試合後に会場から悲鳴が上がった。「僕は次の試合で現役を引退します」と電撃発表。「武尊はみんな期待を裏切らないでやってきたと思う。現役最後までみんなの期待を裏切らないので、ロッタン選手が受けてくれるなら、最後の試合ロッタン選手と思いっきり戦いたい。最高の勝ち方で勝って、武尊を応援している人たちに“応援していてよかった”と思う試合にするので、応援に来てください」と引退試合の相手に“因縁”のロッタンを指名した。
引退試合の相手については「ロッタン選手との前回の試合は、格闘家として初めての完璧なKO負けで、屈辱だった。あんな思いをさせられた相手にやり返さないと格闘技を終えられない」とロッタンを指名する理由も明かした。
武尊の望み通り、引退試合ではロッタンとONEフライ級キックボクシング暫定王座決定戦で激突することが決定した。「これは格闘技の神様が“最後にベルトを取れ”と言っているんだと思う。ONEの世界最強のベルトを取ることで、僕が格闘家として生きてきた証を残す。自分の現役ストーリーの最後のピースだと思う」と有終の美を誓う。
「ケガしても何しても勝てば良い。最後は全部出し切って、やり切ったと思える結果で、ファンや家族、そして自分自身のために必ず勝って終わりたい」
約14年半、日本格闘技界の先端で駆け抜けた“ナチュラル・ボーン・クラッシャー”がラストファイトで有終の美を狙う。



















