×

逆転TKO勝ちの中谷正義が心境明かす 4回のダウンは「もらったらアカンやつ」

[ 2020年12月13日 20:05 ]

<WBOインターコンチネンタル・ライト級王座決定戦>9回TKO勝利を飾った中谷正義(帝拳ジム提供)
Photo By 提供写真

 プロボクシングのWBOインターコンチネンタル・ライト級王座決定戦10回戦は12日(日本時間13日)、米ネバダ州ラスベガスのMGMグランド・カンファレンスセンターで行われ、前東洋太平洋ライト級王者でWBO世界同級14位の中谷正義(31=帝拳)がWBO12位、IBF5位のフェリックス・ベルデホ(27=プエルトリコ)に9回TKO勝ちし、王座を獲得した。中谷は帝拳ジムを通じてコメントを発表し、試合中の心境などを明かした。

 1回にベルデホの右ストレートを浴びてダウンを喫したが、中谷は「確かに効きましたけど試合を続けられないほどではなかった」と言い、4回の2度目のダウンについては「ダメージ的には大きく、もらったらアカンやつをもらってしまった、という感じでした」と振り返った。

 それでも「時々、良いパンチが入ると相手が弱った目をしていたので、強いパンチを出していけばチャンスはあると思いながら戦っていた」という。その思惑通り、9回には左ジャブがカウンター気味に決まり、ダウンを奪い返す。「あまり手応えはありませんでしたが、バランスを崩しているのは分かったので、ここで詰めなくてはいけない、という気持ちでした」。再開後に強烈な右オーバーハンドでベルデホを沈め、レフェリーはノーカウントで試合をストップ。中谷は「あっけないというか、勝つ時ってもっと感動的なものだろうと思っていました」と明かした。

 昨年7月、現4団体統一ライト級王者テオフィモ・ロペス(米国)に判定で敗れた。プロ初黒星を喫し、1度は引退を表明したが、帝拳ジムに移籍し、1年5カ月ぶりの再起戦を白星で飾った。

 「勝って嬉しい気持ちはありますが、世界のベルトではないこともあるのか、ベルトを手にした喜びよりも、この試合にたどりつくまで色々な方々に助けてもらったことを思い出し、自分に期待してくれていた方々に勝ったことで喜んでもらえることの方が大きいです。そういう意味で今はホッとしています」

 中谷は試合後、救急車で病院へ向かったが、診察の結果、特に問題はなく、予定通り帰国するという。

続きを表示

2020年12月13日のニュース