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田中教仁がタイから帰国「出し切った感ある」も去就は保留

[ 2020年3月5日 11:32 ]

タイから帰国した田中教仁
Photo By スポニチ

 ボクシングのWBA世界ミニマム級タイトルマッチ12回戦(3日、タイ・ナコンサワン)でスーパー王者ノックアウト・CPフレッシュマート(30=タイ)に判定負けした同級10位の田中教仁(35=三迫)が5日、タイから帰国した。

 3回に左フックでダウンを奪われるなど無敗の王者に圧倒されて大差判定で完敗。成田空港で取材に応じた田中は「タイでベルトを獲るのは難しいと改めて感じた。バンコクで練習している時に体が軽く感じることが1度もなく、試合当日もアップの段階から足が重くて最初の3ラウンドでキツいなと思った」と振り返り、「自分は1週間前に入って体を慣らすこともできたし、試合に向けて気持ちもつくれたけど、あの暑さは普通に生活するだけでもつらい」と35度を超える“暑さ”が最大の敵だったことを明かした。

 その上でフルラウンド戦い抜けたのは「自分には抱えているものがあり、日本で待っている人に届けたいものがあったから」と説明。「チャンピオンだって暑いのは同じ。でも、あの環境で耐える精神力と勝つための戦術を兼ね備えていた。強かったです」と過酷な条件でも実力を発揮し、12度目の防衛に成功した王者を称えた。

 05年のプロデビューから15年。ようやく、たどり着いた世界戦の舞台では目標としていたベルト奪取は果たせなかった。田中は「まだ伸びしろはあると思うし、ちょっとずつ自分がやりたいボクシングの完成形に近づいている」と実感する一方で「出し切った感も正直ある」と揺れる胸中を吐露した。今後の去就については「年齢のこともあるし、簡単に続けるとは言えない。いろいろ相談して決めます」と明言を避けた。

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2020年3月5日のニュース