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中谷潤人 宝刀“左フック隠し” 尚弥陣営異例の5人偵察あざむいた 大橋会長は驚き「以前と違う」

[ 2026年4月24日 05:00 ]

世界スーパーバンタム級4団体タイトルマッチ   統一王者・井上尚弥《12回戦》WBA1位・WBC1位・WBO1位・中谷潤人 ( 2026年5月2日    東京ドーム )

サンドバッグを叩く中谷(撮影・光山 貴大)
Photo By スポニチ

 前WBC&IBF統一世界バンタム級王者の中谷潤人が23日、相模原市内のM・Tジムで井上尚弥戦に向けた練習を公開し、伸びのある左ストレートなどを披露した。超異例の5人体制で視察した井上陣営の前では宝刀の「左フック」を一度も見せないしたたかさも発揮。20日に練習を公開した相手陣営から心理戦を仕掛けられても余裕の対応で一蹴してみせた。

 相手の先制ジャブは鮮やかなカウンターで切り返した。大事な序盤をいかに戦うか。中谷は穏やかな笑みを浮かべながら「出方は大橋会長が9割方分かっていると言っているので…。それでいくんじゃないかな」とニヤリ。20日に「どう出てくるかは9割方分かっている」と“挑発”してきた大橋会長も目を光らせる中、余裕の姿勢を崩さなかった。

 リングに上がれば真剣な表情でシャドーボクシング、ミット打ちでは伸びのある左ストレートを披露。中でもしたたかだったのは、打倒・尚弥の鍵となる「左フック」を一度も見せなかったこと。井上陣営の死角となったエリアで軽くサンドバッグを叩いた程度で意図的に封印した。

 左フックは王者・井上尚が24年5月のネリ戦、昨年5月のカルデナス戦でダウンを喫した弱点。絶対王者を攻略する上で鍵となるパンチだ。自身の必殺技でもあり、米老舗専門誌「ザ・リング」の年間最高KO賞を受賞した23年5月には元世界王者A・モロニーを12回にフック系の左オーバーハンド一撃で沈めている。この日、大橋会長は「今日で95%分かった」としたり顔だったが、中谷があざむいた格好だ。

 世界戦28戦目の王者に対し、自身は11戦目。不利予想は受け入れているが「歩み方が違ったというだけで、僕自身も今まで培ってきたキャリアに自信を持っている。5月2日に分かると思う」。入場券完売、5万5000人を動員し、世界が注目する「世紀の一戦」。世代交代を印象づける“ビッグバン”をさく裂させてみせる。

 ▽井上尚の過去のダウン 24年5月、東京ドームでの元世界2階級制覇王者ネリ(メキシコ)戦で初回に左フックを顎に被弾。1回転しながら倒れるプロ初のダウンを喫しながらも、3度のダウンを奪い返し逆転の6回TKO勝ち。昨年5月の米ラスベガスでは、カルデナス(米国)と序盤から近距離で打ち合い、2回に左フックをもろに浴びてプロ2度目のダウン。最終的には8回TKO勝ち。

 ≪大橋会長 驚がく「以前と違う。貫禄ある」≫井上尚陣営は父・真吾トレーナーら、異例となる5人体制で中谷に鋭い視線を送った。「動画ではなく、じかの目で見たかった。それだけこちらも警戒しているということ」と大橋会長。「以前とは(雰囲気が)違う。貫禄があるのでびっくりした」とモンスター撃破をもくろむ、挑戦者の殺気を感じ取った様子だったが「井上も調子がいい。お互い最高のコンディションでリングに上がってくれると思う」と好勝負を期待した。

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