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内藤“史上初”IWGP2冠達成 オカダを宝刀デスティーノで

[ 2020年1月6日 05:30 ]

新日本プロレス 「レッスルキングダム14」    内藤哲也ーオカダカズチカ ( 2020年1月5日    東京ドーム )

内藤哲也(撮影・島崎 忠彦)
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 IWGPインターコンチネンタル選手権王者・内藤哲也が世紀の一戦を制した。同ヘビー級王者オカダ・カズチカと2冠を懸けて激突。35分37秒にデスティーノからの片エビ固めで勝利を収め、史上初めてこの2本のベルトを巻いた。また、獣神サンダー・ライガーが引退試合に臨み、30年8カ月に及ぶ現役生活に別れを告げた。

 トドメはやっぱりデスティーノだった。内藤は離れ業スターダストプレスで超打撃を与え、オカダの反撃をかわした直後だ。幾多の壁を乗り越えてきた代名詞の必殺技を繰り出し絶対王者の息の根を止めた。「オカダ、東京ドームのメインイベントでの勝利、物凄く気持ちいいな。またいつか東京ドームのメインで勝負しようぜ」。オカダも拳を突き上げて応じ、決戦は幕を閉じた。

 19年は東京ドーム大会でIWGPインターコンチネンタル王者に返り咲き、幸先良くスタートを切った。自ら2冠プランをぶち上げたが、その後はベルトの奪い合い。年を明けて前日の4日に宿敵ホワイトとの“前哨戦”を逆転で制し、未知の領域へと踏み込んだ。そしてリング上で見せた姿こそが1年前、自ら描いた青写真だった。

 オカダには2年前の18年1月4日の対戦で敗れていた。リング上でベルトを肩にかけたオカダから「東京ドームのメインイベントは気持ちいいだろ?勝つともっと気持ちいいぞ」と挑発された声は忘れられない。宿敵の言葉をそのまま返し「逆転の内藤哲也を堪能していただけたでしょうか」と大相撲の横綱・白鵬ら観戦した3万63人に呼びかけた。興奮状態と化したファンへ「この2本のベルトを持って何をしようかな」と新たなストーリーをにおわせた。

 ところがだ。夢見心地の2冠王者に思わぬ悲劇が待っていた。数々の急襲を仕掛けてきたKENTAがリングに乱入。ボコボコにされ、マイクを奪われた。「大合唱したかったんだろ?させてやったじゃねえか、ブーと」。史上初の2冠王者が描いた物語の最終ページは仲間の肩を借りてリングを後にする残酷な姿だった。

 ◆内藤 哲也(ないとう・てつや)1982年(昭57)6月22日生まれ、東京都足立区出身の37歳。06年5月27日デビュー。必殺技はデスティーノ、グロリア、ブルマ・ブランカ、ジャンピングエルボーアタック。ニックネームは制御不能なカリスマ。1メートル80、102キロ。血液型A。

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