ソフトバンク・近藤健介が涙のアーチ 兄が急逝 「見てくれたのかなと思います。野球愛が強い兄だった」

[ 2026年5月9日 06:00 ]

パ・リーグ   ソフトバンク6─5ロッテ ( 2026年5月8日    京セラドーム )

<ソ・ロ(5)>3回、先制2ランを放ち、手を合わせる近藤(撮影・岡田 丈靖)
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 ソフトバンクの近藤健介外野手(32)が8日、ロッテ戦で急逝した兄・洋介さんにささげるアーチを放った。3回2死一塁でロッテの先発・広池のスライダーを捉え、右翼席に飛距離131メートルの先制2ラン。ダイヤモンド一周中には天を仰ぎ、手を合わせながら本塁を踏む。7歳上で野球好きだった兄との早過ぎる別れに涙を流した。チームは9回に2点差を逆転し、今季初のサヨナラ勝ちを収めた。

 ダイヤモンドを一周すると近藤はホームで両手を合わせた。ベンチへ戻ると涙がこみ上げてくる。タオルで懸命に拭っても止まらなかった。

 「見てくれたのかなと思います。7つ離れてますけど、キャッチボールもよくしました。今でも野球を教えていて、違う形ですけど野球界に貢献しながらいたので。野球愛が強い兄だったかなと思います」

 6日、兄・洋介さんとつらい別れをした。近藤にとって多くのことを学んだ最愛の兄だった。7学年上の兄の友人と懸命にドッジボールをして肩は強くなった。今回、両親から「お兄ちゃんも試合に出てほしいと思うから行ってこい」と送り出されグラウンドに立った。「そんな中で打たせてもらったので」。右翼席に運ぶ飛距離131メートルの特大アーチを贈った。

 0―0の3回2死一塁の場面だった。ロッテ・広池の2球目のスライダーを完璧に捉えた。先制の8号2ラン。「1球目にスライダーが来てイメージはできてたかなと思います。しっかりと自分のバッティングができたと思います。会心だったかなと思います」。続く第3打席も左前打を放ち、3戦ぶりのマルチ安打をマークした。

 打率・297、8本塁打、24打点と堂々の数字をマークしている。打点24はチームメートの栗原に1差のリーグ2位。8本塁打もリーグ3位で、出塁率+長打率のOPSは1・018とリーグで断トツの数字だ。

 現在、チームは首位・オリックスに3・5ゲーム差の2位。背番号3は「混戦ではありますし、まだまだ順位は気にするところではないので、チームに勝ちにつながるようにやっていきたい」と頼もしく口にした。

 近藤が小学2年時、遊びではあったが兄の中学生チームに交じると、捕手・近藤は中学生ランナーの二盗を見事に刺したという。洋介さんにとっても自慢の弟だった。野球が何よりも好きだった兄に喜んでもらうためにも快音を響かせていく。 (木下 大一)

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