今こそ振り返るWBCって何の大会なの? 小林至氏「世界大会の顔をした…」

[ 2026年3月1日 20:15 ]

前回WBCで派遣を取り戻した日本は空前の盛り上がりを見せた
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 東大卒の元ロッテ投手で、ソフトバンクの球団幹部を経て現桜美林大教授の小林至氏(58)が自身のYouTube「小林至のマネーボール」を更新。開幕が迫ったWBCの始まりと日米の不平等を解説した。

 野球の国別世界一決定戦に位置づけられるWBCについて、小林氏は「世界大会の顔をしたMLBの事業なんです」と説明した。

 ただ、大きな大会に育てて熱狂するのは日本で、儲かるのは米国という“ねじれ”が起きているという。

 北京五輪を最後に野球が五輪から一度除外された。MLBはそれに変わる国際大会として2006年のWBC開催を提案する。

 小林氏は「MLBの狙いは海外のファン、放映権、スポンサー。国別対抗のドラマでMLBへの導線をつくるのが狙い」と指摘した。

 当時ソフトバンクの球団幹部だった小林氏はWBC立ち上げに向けたNPBの代表団の1人だった。

 そもそもWBCの主催団体はMLBとMLB選手会が共同出資するWBCIであり、日本を含む参加国は招待国の扱い。当初は日本代表のユニホームもWBCIが用意していた。

 ところがスポンサーもテレビ放映権料もほとんどの収入は日本から。その収益が日本に入ることはなかった。小林氏は「結局、日本をあてにしたビジネスだった」と振り返った。

 「日本がビジネスの中心なのだから不平等を何とかしてほしい」と訴えた。サッカーW杯のFIFA、五輪のIOCのように中立の第3者機関が主催すべきと主張したが、一笑に付されたという。

 MLB側は「選手の8割はMLBの選手なんだからリスクを背負うMLBがやるべき」と譲らなかった。

 日本は2013年の第3回WBCを前に当時阪神だった新井貴浩会長(現広島監督)ら選手会がスポンサー権など正当な権利を求めてWBC不参加を決議。結局、MLBから大きな譲歩は引き出せなかったが、日本代表として「侍ジャパン」を常設し事業化するなどで収益化を図ることに成功した。

 この侍ジャパンの収益から選手、スタッフの報酬はもちろん、学生野球などアマチュア球界への援助が行えるようになった。

 ただ、WBCに直接関わるスポンサー料、放映権料などの収益は最大の貢献者である日本ではなく、いまだにMLBに集まるいびつな構造となっている。

 

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