阪神・前川右京 “一発芸”封印で左翼獲り 本塁打「ゼロでいい」強振改め「率が最優先」

[ 2026年1月31日 05:15 ]

片岡氏が貫くことが大事という阪神の22歳
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 阪神・前川右京外野手(22)が30日、「バイトするならエントリー宜野座スタジアム」で行われた沖縄先乗り自主トレ最終日に“一発芸”封印を誓った。長打を意識しすぎた昨季までの打撃を反省し、今年は「芯に当てる」ことに注力。2月1日のキャンプインを前に、ライナー性の打球中心で快音を連発した。打率重視の打撃で、サバイバルが予想される左翼の定位置争いから一歩抜け出す。

 ちょうど1年前の合同自主トレ最終日、前川は10本の柵越えをマークし、その表情には充実感がにじんでいた。だが、今年の考え方は違う。ツボにはまれば軽々とフェンスを越える長打は二の次、三の次。思考を打率重視に切り替えた。

 「(練習で)ホームランが打てて今日良かった、(打てなくて)全然あかんなとか、そこで自分の(調子の)良しあしをつくっていた。そうじゃないなと気づいた」

 新たに加入したライバルの一人、浜田が初日から、左翼を守る自身の頭上をはるかに越えるアーチを連発。この日は流し打ちで右翼の「アレ・ネット」を越える特大弾を放ち、“虎のブンブン丸”ぶりを発揮しても気に留めない。前日は41スイングで柵越えなし。この日は20スイングで5本を放り込んでも、あくまでコンタクト重視で広角へ打ち続けた。

 「昨日(29日)のバッティングが理想。(ホームランは)ゼロでいい。遠くに飛ばしたい欲を捨てて常にコンタクト、コンパクトにいきたい。たまに振って飛んでいるかな、くらいがいい」

 1軍で生き残るために「率」を選ぶ。高卒4年目の昨季は「6番・左翼」で2年連続の開幕スタメン出場。4月8日からは14試合連続安打を記録するなど好スタートを切ったが「長打を欲しがった」ことで暗転した。以降は状態が下降。69試合の出場にとどまった。今オフは体幹トレーニングを中心とした肉体改造に着手。「ある程度、芯で打ったら入る。まずはしっかり芯で打てるように」。フリー打撃では強振せずともライナー性の打球がスタンドイン。効果を実感する。

 「毎年いろんな選手が入ってくる。その中で自分のやるべきことをおろそかにせずに地に足つけて土台をつくって、1年間をスタートしたい」

 この日、シートノックで左翼は前川、浜田の他に中川や小野寺も守った。激戦区で勝ち抜くには打つしかない。「率を残さないと試合に出られないので、率が最優先。プラス、打球速度も上がってきたら長打率も上がる。キャンプでしっかり振って確かめていきたい」。“一発芸”封印がレギュラーへの最短ルートだ。(石崎 祥平)

≪浜田、小野寺、中川…ライバル多い左翼候補≫

 ○…前川がレギュラー奪取に挑む左翼には、ライバルが多い。この日のノックでは浜田、小野寺、中川も守り、みな軽快な動きを披露。昨季は、本職が遊撃の熊谷も先発左翼を託されており、本命不在だ。今春キャンプでのアピール合戦はし烈を極めることが予想される。レギュラー不在は遊撃も同じで、木浪、小幡、熊谷、元山が一斉にノックを受けた。29日には新人・谷端も守るなど、こちらの競争も激しい。

≪母校・智弁学園の選抜出場が刺激に≫

 ○…前川は、母校の智弁学園(奈良)が5年ぶり15度目の選抜出場がこの日決まったことを喜び「本当に僕も負けないようにしないといけない」と気持ちを新たにした。春季キャンプ中の2月4日には、後輩球児が修学旅行で宜野座を訪れる予定。「いいところを見せられるように頑張ります」と力を込めた。

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