【都市対抗】王子 21年ぶり王者 愛知対決制す!移籍1年目九谷が3連投3勝で橋戸賞「最高」

[ 2025年9月9日 05:20 ]

第96回都市対抗野球決勝   王子2―1三菱自動車岡崎 ( 2025年9月8日    東京D )

都市対抗野球決勝<三菱自動車岡崎・王子>優勝し歓喜する王子ナイン(撮影・五島 佑一郎)
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 2年ぶりの東海勢同士の決勝は、王子(春日井市)が2―1で三菱自動車岡崎(岡崎市)に逆転勝利し、04年以来21年ぶり2度目の優勝を飾った。移籍1年目の九谷瑠投手(25)が6回から救援して8回の逆転劇につなげるなど、4回1安打無失点の好投で大きく貢献した。準々決勝からは3連投で全て勝利投手。最優秀選手賞に相当する橋戸賞に輝いた。

 名古屋名物のみそかつ店「矢場とん」の元ホール店員から1年で都市対抗の胴上げ投手に上り詰めた。最後は最速151キロで見逃し三振。九谷は両手を突き上げ、歓喜の輪の中心で跳びはねた。

 「予想していなかったことが起きている。頭がゴチャゴチャになっています。覚えていないくらい興奮した」

 「矢場とん」の硬式野球部「矢場とんブースターズ」から今年加入。1年半熟成させた秘伝の豆みそダレよりも期間は短いが、3日連続の先発、救援、救援で3連勝して21年ぶり優勝に導いた。橋戸賞にも輝き「うれしいです。最高の舞台だった」と笑顔だ。

 大阪大谷大から「まだ実力がなくて企業チームに入れなかった」と矢場とんに入社。平日の午前8時から12時まで練習し、午後4時から10時まで注文を取ったり料理を運ぶ業務に就いた。土、日はフルタイム勤務で「お客さんがたくさん来て大変だった。隙間の時間を使ってフィジカル面を鍛えた」という。

 今年の都市対抗予選で自己最速153キロを計測。逆転した直後の8回は3者連続三振で一気に流れを引き寄せた。今大会は5試合のうち4試合で計369球のフル回転が光る。矢場とんではまかないでトンカツを食べて体重60キロ台から80キロへ増量。「トンカツで体が出来上がった」。元々は「ソース派」でも、味付けは名古屋のみそダレが好きになった。

 東海2次予選の第4代表決定トーナメントでは1―2で敗れた相手に雪辱。王子からの誘いに「野球に集中できる環境をいただいている」と感謝し、三塁側スタンドは同社の看板商品のティッシュ「ネピア」の箱を模した応援グッズも登場して盛り上がった。「最後を締めることができて良かった。来年もここに戻ってきて、2連覇することが目標」。王子の「味噌カツ王子」。サクサクならぬ、サクセスストーリーだ。 (神田 佑)

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