阪神・大山悠輔 劇的逆転V弾で両リーグ70勝一番乗り 本能のまま出たガッツポーズは反省

[ 2025年8月27日 05:15 ]

セ・リーグ   阪神3―2DeNA ( 2025年8月26日    横浜 )

<D・神>9回、2ランを放ちガッツポーズする大山(撮影・藤山 由理)
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 阪神・大山悠輔内野手(30)が26日のDeNA戦で、9回2死一塁から起死回生の8号逆転2ランを右翼席へ叩き込んだ。今季初となる右方向への一発で、チームは3―2で勝利。2位・巨人が広島に敗れたため、優勝マジックは2つ減って14となった。引き分けを挟んで3連勝となり、8月の月間勝ち越しとシーズン勝率5割以上が確定。貯金は今季最多を更新する28で、70勝両リーグ一番乗りを果たした。

 起死回生の逆転弾も、大山にとっては大きな反省が残った。結果に、ではない。一塁を回った直後、本能のままに右腕を突き上げたガッツポーズがその理由。1―2から3―2へスコアは華麗にひっくり返っても、死闘は続く。ゲームセットの瞬間まで気を抜かないことが信条の男は、お立ち台で自省した。

 「まだ試合が終わってなかったので、あれは、試合が終わったときにするべきだった」

 どんなときでも淡々とプレーする男のほとばしる情熱に、スタジアムは沸きに沸いた。生還後の三塁ベンチも、上を下へのお祭り騒ぎ。ナインにもみくちゃにされ、体のあちこちをバシバシ叩かれた。心地よい痛みを活力に変え、9回裏のDeNAの猛反撃を無失点で脱出。マウンドに広がる輪で、ようやく満面の笑みを浮かべた。

 「勝ったことが一番。9回までなかなか難しい展開でしたけど、(先発)村上も含め、チーム全体で粘った結果。最終回も、みんながつないできてくれたので、凄く良かった」

 つないでくれた――。大山が回想するように、0―2で迎えた9回は奇跡のような攻撃を展開した。1死から中野と森下の連打で一、三塁とし、佐藤輝が中犠飛。2死一塁で、ランナーは森下の代走・植田。得点圏に進める決死の二盗も考えられる中で、藤川監督は動かず。殊勲の一振りを託された男は静かに燃えた。「つなぐ意識でいった」。入江が投じた初球の154キロ直球を見事に砕き、右翼席最前列へ届かせた。

 今季、8回終了時点でビハインドを背負っていれば「30敗1分け」だった負のサイクルにも終止符。この日も7回を零封され、今季の対戦防御率が0・68まで悪化した先発・ケイに苦戦を強いられる中で出た大山の逆転弾に、虎将も「最後に、ビックリするようなゲームになりましたね」と目を丸くした。

 「バットが折れた一打であろうが、芯に当たった一打であろうが、最終的に勝つこと。今はそれが一番」

 今季8号にして初の「右弾」にも「方向はどこでもいい」とサラリ。当然、両リーグ最速70勝にも興味はないだろう。視線は奪冠のみ。優勝マジックがゼロになる日まで、背番号3は戦場で笑わない。(八木 勇磨)

【70勝一番乗り過去7度中5度優勝】
 ○…阪神の70勝セ・リーグ一番乗りは23年以来2年ぶり8度目。過去7度のうち5度で優勝している。優勝を逃した2度のうち08年は、巨人にセ・リーグ最大の13ゲームリードから逆転V逸を喫しているが、この日の結果、2位巨人とのゲーム差は今季最大の14ゲームに広がり“安全圏”に突入した。なお、プロ野球最大の逆転V逸は63年南海が西鉄に喫した14.5ゲーム差がある。

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