「国民的行事」伝説の10・8決戦 槙原、斎藤、桑田の3本柱リレーでV 「俺たちは勝つ!勝ーつ!!」

[ 2025年6月4日 06:30 ]

長嶋茂雄さん死去

マウンド付近で歓喜の輪を作る巨人ナイン
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 監督・長嶋茂雄の集大成の一戦だった。自ら「国民的行事」と呼んだ10・8決戦。94年10月8日の最終戦、同率首位の中日を6―3で下し4年ぶりのリーグ制覇を成し遂げた。

 「俺たちは勝つ!いいか、もう一回言うぞ。俺たちは勝つ!勝ーつ!!」

 ナゴヤ球場へ向かう直前のミーティングで熱く叫んだ。先発の槙原から斎藤、桑田という3本柱リレー。4番の落合は2回に先制の15号ソロを右中間に叩き込み、3回に決勝の右前適時打を放った。その後、一塁守備でグラウンドに足を取られ、負傷交代。5回に20号ソロで優勝へ近づけた松井は今も「思い出の一試合」に挙げる。

 先発した槙原は、前年オフにはFA宣言。背番号と同じ17本のバラの花束を自宅に持参して慰留され、残留した。「(本当は)20本だったんですけど。感謝しています」。現在2軍監督の桑田は3回無失点で締めて胴上げ投手。「“しびれるところで行くぞ”と。あれが一番の思い出です」と振り返り、この日の2軍練習前には全体で黙とうをささげた。

 冒頭の「勝つ!勝つ!勝つ!!」3連呼は伝説の一戦の代名詞となり、その後も長嶋さんはチームを鼓舞する際に用いた。野球中継歴代1位の48・8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録した国民的行事。「あれは凄い試合だった。(野球人生のベストゲームは)天覧試合。次がどことなると10・8」と自ら振り返っている。

 2年後の96年は11・5ゲーム差からの逆転優勝も飾った。長嶋さんが生んだ「メークドラマ」という合言葉が結束を呼んだ。「言葉というのは、野球選手の一番大きな力だと思うんですよね」。信念の野球人の思いが染みた2つの伝説であり、ドラマと言えた。(後藤 茂樹)

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