「ど真ん中に直球を投げろっ」 醍醐味伝えたDeNA戸柱のリードに近未来エースの飛躍を予感!

[ 2025年3月17日 12:00 ]

DeNAの小園(撮影・長久保 豊)
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 カットボール、スイーパー、ツーシーム、スプリット、チェンジアップ、サークルチェンジ、ナックルカーブ…。プロ野球の球種は日々進化する。だからこそ、記者は逆に「ど真ん中ストレート」の真っ向勝負に心躍り新鮮味を感じる。

 14日のDeNA―楽天のオープン戦。8回にそんな場面を目撃した。1―0で迎えた高卒4年目小園健太投手の3イニング目。この回から捕手は、山本から戸柱に交代していた。

 先頭打者は阿部。3ボール1ストライクの5球目だ。戸柱はミットを「ど真ん中」に固定した。そして小園は腕を振り、直球を投げ込んだ。外角高めに少しそれ、阿部はその144キロをファウル。結局、フルカウントから小園は四球を与えた。

 だが、記者はその「ど真ん中リード」が気持ちよかった。戸柱に聞くと、「その通り、ど真ん中に構えました」と返ってきた。

 背番号18を背負い、「ポスト三浦大輔」と期待される近未来エースは昨季まで未勝利。試行錯誤の3年間を過ごし今季は後がない。

 そんな21歳の球を34歳の戸柱は春季キャンプからブルペンで受けていた。「今年の健太はいい」。手応え。6回から山本とのコンビで最速149キロを計測し打者を封じた姿を見ていた戸柱に、プランはできあがっていた。

 「3ボールでど真ん中に直球を投げさせる。それが“健太の球は走ってるから思いっきり投げろ”のメッセージでした」と振り返る。四球をだしてしまうなら真ん中。思惑通り、切れ味抜群の球は打ち返されなかった。

 もし要求通りにど真ん中に直球がきて、好打者に左翼席に運ばれたとしたら…。戸柱は「それでもいいんですよ」という。つまり、サインを通じ何を伝えるかが重要だった。

 直球に自信を持て。今年のお前はいける!18・44メートルの距離で伝えた。「健太には登板後、ど真ん中に構えた説明はしました」。小園も「自分も手応えがあって、3ボールでも球が暴れないというか、そういう感じで投げられた」と振り返った。

 オープン戦とはいえ、心躍った。13歳年下の伸び盛りを大胆にリードするマスクマンの味も感じた。

 「直球をど真ん中に投げろ」は野球の醍醐味。そしてこのシンプルな1球が、「背番号18に期待大」を強く認識させてくれた。   (大木 穂高)

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