【青柳晃洋 単独インタビュー(上)】ハーパーお墨付きの高速クイックでメジャーへの昇格食らいつく

[ 2025年3月14日 05:15 ]

開幕メジャーを目指し、調整する青柳(共同)
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 フィリーズとマイナー契約を結び招待選手としてメジャーキャンプに参加している前阪神・青柳晃洋投手(31)が13日、国際電話でスポニチの独占インタビューに応じた。“明日”が約束されていない厳しい競争にもまれながら開幕メジャーを目指して奮闘中。MVPを2度獲得するなどメジャー屈指の強打者、ブライス・ハーパー外野手(32)からの助言で取り入れた高速クイックに手応えを口にするなど、スーパースターがひしめく“銀河系軍団”の中で進化を図っている。(取材・構成 遠藤 礼)

 ――渡米から1カ月。手応えと課題は。
 「ここ2試合は良い感じで投げられています。(日本時間11日の)ツインズ戦はメジャーリーガー相手にしっかり投げられたし結果も出すことができた。ハーパーが自分のクイックを評価してくれて。全球クイックで投げたんです。ハーパーが“クイックの方が良い”と言うんで一回試してみようと。日本とはバッターに対しての感覚が違うかなと感じています」

 ――感覚の違い。
 「当てにくるバッターがいないし、しっかりスイングしてくる。アプローチの仕方が違うので、攻め方が変わってくるなと」

 ――ハーパーからはどんな言葉を。
 「“あの速さのクイックはメジャーにいない。タイミングが取れないから凄く武器になるよ”と。“俺だったら凄く嫌でタイミングが取れないし、ノーステップにして打たないといけないから打球速度も出ないし、長打の確率も下がってくる”と。“あのクイックで遜色なく投げられるのならそっちの方が良いんじゃないか”とアドバイスをもらった」

 ――メジャーMVP選手からの進言。
 「あれだけのバッターが言うんで説得力が凄い(笑い)。打者目線で嫌なクイックか、自分が気持ち良い投球フォームを取るか、どっちでいこうか、まだ決めかねていますね」

 ――武器が増えた。
 「先発じゃないので全球クイックでも弊害はないのかなと。疲れますけど1、2イニングなら大丈夫。ツインズ戦の最初のバッター(見逃し三振に仕留めたベイダー)の反応を見ても“なんだこれ”みたいになっていたので」

 ――渡米後初実戦のライブBP(実戦形式の打撃練習)は苦しい投球だったが。
 「最初に対戦したクレメンスが“なんだこのクイックは”みたいな反応をして。投球後、それを見ていたハーパーが言ってくれました。その後、野手陣も集まって話してくれて“打者目線なら打ちにくいぞ”となりました」

 ――マウンド上でそうそうたるメンバーに囲まれる写真が日本でも話題になった。
 「えぐいみたいですね(笑い)。マジで名前を知っていたのがハーパーとターナーだけだったんで。リアルミュートも最初は顔と名前が一致していなかった。今は“JT”って呼んでいますけど。ボーム、ストットはマジで知らなかったです。マーシュに関してはビーズリーが教えてくれました。エンゼルスの時に同僚だったみたいで。良いやつだからと」

 ――スター軍団の雰囲気は。
 「凄く良い人ばかりですね。JTとハーパーは野球の話を聞けば全部答えてくれますし。本当にスター選手ばかりです」

 ――メジャーを代表する捕手のリアルミュートは、どんな人物。
 「本当にリーダーですね。意外と気持ちが大事という話を結構するんですよ。“ジャッジ、大谷、誰が来ようが最後は絶対に抑えてやるって気持ちが重要なんだ”と。これだけ凄い野手陣がいるので、どんな打ち取られ方が嫌だとか打者のマインドを聞いています」

 ――投手陣もウィーラー、ノラとメジャーのエース級がいる。
 「ノラは“日本に行ってみたい”と言っていましたね。オリックスに在籍していたワゲスパックがいとこみたいで。“コーベ(神戸)”って言っています。ノラはすしが好きみたいで、フロリダの日本人職人が握るお店にも行っているみたいです」

 ――コレクターとして知られるストラームにプロ野球カードをプレゼントした。
 「あれはちょっと違ってストラームが当てた僕のカードを持って来てサインを書いただけで。その後、昨年のNPBカードを一緒に開けようとなって“これはどんな選手”って聞かれたりしました」

 ――聞いている限りスター選手との壁は感じないのか?。
 「ロッカーの隅がハーパーで、その両隣がJTとストット、その横にシュワーバー、カステヤノス、ボームがいる感じ。主力野手はみんなロッカーが近くて、固まっているんですけど、若手はあまり入っていけない。でも、僕みたいな何も知らないやつは全然行くんですけど(笑い)」

 ――同年代で話すような選手は。
 「こっちは年齢も関係ないし、僕も年齢は知らないですね。有望株のペインターっているんですけど、日本語が凄く上手で。“今日も天気が良いですね。鳥が鳴いている”とか言ってきたり」

 (下)に続く

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