中畑清氏 巨人・長野、坂本も分からない開幕1軍サバイバル ここから緊張感のある試合が続く

[ 2025年3月4日 05:30 ]

ノックバットを手に笑顔を見せる坂本(撮影・白鳥 佳樹)
Photo By スポニチ

 【キヨシスタイル!】プロ野球は本格的なオープン戦シーズンに入り、ふるい落としが始まっている。思い出すなあ。巨人に入団した1976年から3年間。開幕1軍に残れなかったんだ。

 1年目はキャンプ2軍スタート。練習を見に来てくれた前監督の川上哲治さんが「2軍に元気のいいのがいるじゃないか」と推薦してくれ、1軍に上げてもらった。

 日本ハムから張本勲さんが移籍してきて、高田繁さんがレフトから三塁にコンバートされた年。オープン戦は試合途中から三塁守備か代走から出ることが多かったけど、必死でアピールしたよ。

 三遊間に飛び込んだら打球がグラブに入っていたというラッキーがあったり、打っては8打数2安打。そのまま1軍に残れるかなと思っていたら、甘くなかった。野球の神様はよく見てる。実力が足りなかったんだ。

 3月23日の日本ハム戦(甲府)でウイリアムスの打球をトンネル。28日の広島戦(後楽園)でも山本浩二さんのゴロがグラブにかすりもせず、股間を抜けていった。脂汗が出たよ。開幕直前、コーチから「ファームで鍛えてこい」と言われた。

 2、3年目はキャンプを最初から1軍で過ごしながら、オープン戦が終わったら2軍というのを繰り返した。

 初めて開幕1軍に残ったのは4年目の79年。前年の日米野球でホームランを打ったのが自信になってさ。オープン戦30打数14安打、打率・467と打ちまくった。その年、高田さんのケガをきっかけに三塁のレギュラーを獲得したんだ。

 野球人生にはいろんなパターンがある。私の場合は1軍に定着するまで時間がかかったけど、中途半端に1軍に上がって後になって恥をかくより最初に恥をかいといてよかったと思うね。

 さて、3月28日の開幕まであと24日。各球団オープン戦が15試合くらいあるのかな。開幕に照準を合わせればいいレギュラークラスと違い、1軍当落線上の選手にとっては緊張感のある試合が続く。

 若手だけじゃないよ。実績のあるベテランだってどうなるか分からない。巨人で言えば、まだオープン戦に出ていない長野。ひょっとしたら坂本もね。生き残りを懸けた戦い。しっかり見届けたい。(本紙評論家・中畑 清)

続きを表示

「巨人」特集記事

「大谷翔平」特集記事

野球の2025年3月4日のニュース