35歳・菅野 オリオールズで頂へ「まだまだやれる」「ベテランの選手の励みになれれば」
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オリオールズの菅野智之投手(35)がスポニチ本紙の新春インタビューに応じた。昨季は15勝3敗で最多勝、最高勝率、MVP、バッテリー賞、ゴールデングラブ賞、ベストナインと6冠に輝き、巨人の4年ぶりのリーグ優勝に貢献。海外FA権を行使し、昨年12月にオリオールズと契約した。35歳のオールドルーキーは25年のテーマを「挑」に設定。新たな挑戦への思いを語った。(聞き手・小野寺 大)
――25年は新天地で迎えるシーズン。どういう一年にしたい?
「チャレンジの年になりますが、この年でも新たな挑戦ができるというのは本当にありがたいし、素晴らしいこと。日本の野球も素晴らしいけど、僕みたいにもう一回、こうやって挑戦できるんだと、中堅、ベテランの選手の励みになれればいい。ワクワクしている気持ちしかないし、そういうのも原動力に変えて頑張りたい」
――オリオールズ入団。決断の理由は?
「一番熱意を感じました。本当にプレーオフ、ワールドシリーズを“勝ちたい”という熱意が伝わってきた。純粋にそこで投げてみたいと思った。素晴らしいピッチングスタッフ、メジャー屈指の捕手(ラッチマン)。シンプルにそういう強い、世界一を狙えるチームと契約したいと。ワールドチャンピオンになることを一番の目標にやっていきたい」
――チームの印象は?
「若手中心の素晴らしい勢いのあるチーム。センターラインが凄くしっかりしている印象です。ラッチマンとバッテリーを組むのが今から楽しみ。(巨人と同じオレンジがチームカラー)そういうのも縁を感じますね」
――20年オフはポスティングでメジャー移籍を模索も、コロナ下という情勢もあり、移籍市場も停滞して断念を余儀なくされた。その後もメジャーへの思いは持ち続けていた?
「それはずっとありましたよ。モヤモヤというか…。正直、メジャーの試合を見るのも嫌だったし、本当だったら“自分がここで投げてるのにな”みたいなことも考えたこともあった。一昨年のシーズンも、最後の方は手応えも良かったので。この一年絶対に成績を残して(メジャーに)行くんだって、胸を張って言えるシーズンにしないといけない。そう思ってこの一年はやっていました」
――メジャーへの思いを持つきっかけは?
「憧れは薄い方だったんです。でも浪人している時に2カ月間、アリゾナでトレーニングさせてもらって、いろいろな選手を見て、施設、キャンプ地も見に行って“自分が思っていたものと違うな”と。いつかここで勝負したいなと思いました。試合も見るようになって、黒田(博樹※1)さんの試合をよく見て“こういう投手になりたい”と思ったのがきっかけですね」
※1 黒田は07年オフに広島から海外FA権を行使し、33歳シーズンでメジャー挑戦。ドジャース、ヤンキースで、39歳シーズンだった14年まで、通算7年間で79勝を挙げた。菅野は11年ドラフトで日本ハムに1位指名されるも、入団を拒否して1年間浪人して12年ドラフト1位で巨人に入団。浪人中だった12年の黒田はヤ軍1年目の37歳シーズンで、33試合で16勝11敗、防御率3・32だった。
――年齢的にも黒田のメジャー挑戦と重なる部分があるが?
「今思うと凄いことですよね。僕があの時22歳だから、(自分が)15年後、投げているなんて思いもしなかっただろうし。黒田さんが39歳のシーズンまでやったということはとてつもないことですよね。もちろんそこを目指して頑張ります」
――凄さを感じる?
「もちろん。でも僕も“まだまだやれる”と自信になったシーズンだったし、復活というか、また新しい自分を見つけることができた。まだまだやれると信じています」
――改めて24年シーズンを振り返ると?
「充実していたし、17、18年とはまた違う、キャリアハイに近い成績で優勝ができたところが一番達成感があります。ベストシーズンと言えるくらいやれたと思っています」
――巨人での12年間を振り返ると?
「唯一、悔いが残るとすれば最後、日本シリーズに行けなかったこと。ただ、チームには申し訳なかったですけど、あの時の瞬間(※2)は本当に忘れることができない。12年間で一番印象に残っているシーンを聞かれれば、間違いなくあの試合を挙げるくらい。WBCやプレミアとか、いろいろな経験させてもらったけど、CSの最終戦でマウンドに上がった時にもらった歓声や、あの雰囲気は一生忘れることができないと思います」
※2 昨年10月21日、アドバンテージ含め3勝3敗で迎えたDeNAとのCSファイナルS最終第6戦、2―2の8回に菅野が6番手で登板した。第2戦先発から中3日でのマウンドは本拠地東京ドームの大声援で迎えられ、8回は3者凡退に抑えたが、9回に牧に決勝打を浴び敗戦投手となった。
――どんな姿を見せたいか?
「100マイル(約161キロ)投げられるわけじゃないし、物凄い変化球があるわけではないけど、コントロールやコンビネーションは米国でも勝負していける自信がある。何かスタイルを変えるわけじゃなくて、今持ってるものでどこまで通用するのかをまずは試してみたいです」
◇菅野 智之(すがの・ともゆき)1989年(平元)10月11日生まれ、神奈川県出身の35歳。東海大相模から東海大を経て、12年ドラフト1位で巨人入団。17、18年に沢村賞。18年にCS史上初のノーヒットノーラン。昨季は最多勝と勝率第1位のタイトルを獲得し、歴代投手最多タイの3度目、セ・リーグ投手最年長となるMVPを受賞した。15年プレミア12、17年WBC日本代表。1メートル86、95キロ。右投げ右打ち。
【取材後記】菅野は責任を持てないことは口にしない。苦悩から復活を遂げ、文句なしの成績でのメジャー挑戦。担当記者として追いかけることができたからこそ、そう強く感じている。
昨年2月のインタビューでは自己最少の4勝に終わった23年シーズンにも「もっと上を目指せるなって思えた」と語り、結果で証明した。そして今回の新春インタビュー。「また新しい自分を見つけることができた。まだまだやれる」という言葉に期待感しかない。
後輩から質問を受けた時も明確な答えを持っていないものだったら「いったん待って、と言う。持ち帰ってちゃんと考えてからじゃないと答えを言えない」と徹底するのが菅野智之という男。夢だったメジャーに身を置いたことで何を感じているか、次は米国で直接聞いてみたい。(小野寺 大)
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