侍・田村 一流の打棒に「凄い」と目を奪われ… フリー打撃があの選手と同組に

[ 2024年3月6日 05:25 ]

笑顔を見せる田村(撮影・平嶋 理子)
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 侍ジャパンに初選出された広島・田村俊介外野手(20)が5日、欧州代表との強化試合(6、7日、京セラドーム)に備え、大阪市内で行われた公式練習に参加した。フリー打撃では左の大砲・村上宗隆内野手(24)と同組となり、一流の打棒に「凄い」と目を奪われた。1軍では通算10試合の出場ながら将来の日本代表の中軸候補として、活躍が期待される。日の丸を背負って過ごす有意義な3日間を、今後の成長につなげていく。

 田村が、“村神様”に衝撃を受けた。合流後初の練習で、フリー打撃が村上と同組という幸運な巡り合わせ。一流のスイングを間近で見る機会に恵まれ、大砲の打撃を食い入るように見つめた。

 「自分と比べても、比べものにならないぐらい凄いなと思った。タイミングの取り方、スイングスピードなど、全部が凄い」

 22年のセ・リーグ3冠王で、23年のWBCでも、世界一に貢献した村上の技術とパワーに魅了された。「近くで見させてもらって、マネをしてみたいなと思うところもあった。(村上さんは)凄い選手なので、そこに追いつけるような選手になりたい」と同じ左打者の先輩から刺激を受けた。一方の村上も田村にかねて注目しており、「去年(1軍に)出てきた時から、凄いなと思っていた。今後、出てくる一人なのかなと思う。スイングの軌道も、相手投手に対しての合わせ方も上手だなと思う」と賛辞の言葉をもらった。

 田村は高卒2年目の昨季、9月12日のヤクルト戦でプロ初安打。以降は先発起用が続いたが、同17日の中日戦で左手小指骨折のアクシデントに見舞われた。出場はわずか10試合にとどまったが打率・364(22打数8安打)と潜在能力を示した。1軍経験こそ少ないが、井端監督から「いいものを持っている」と評価されるなど、周囲の期待は大きい。

 明徳義塾中、愛工大名電高時代を含め、初めて日本代表のユニホームに袖を通した。チーム合流前日の夜は「ウキウキしていた」という。ただ、いざトップの選手が集まる場に加わると、「楽しみ」が「緊張」に変わった。今回の代表メンバーでは最年少の20歳。この貴重な機会で、一流の技術を吸収し、成長につなげる構えだ。

 「いろんなことを吸収したい。いろんな人からいろんなことを聞いて、自分が成長できる3日間にしていきたい」

 この日の公式練習、そして2試合の経験は、今後の財産。大きな進化につながる“手土産”を広島に持って帰る。(長谷川 凡記)

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