オリ・宮城が掲げる“能見超え” 健在の師弟関係に宮城節全開「30年くらいは頭を下げさせたい」

[ 2024年2月28日 05:45 ]

能見臨時コーチ(右)にあいさつするオリックス・宮城(左)(撮影・井垣 忠夫)
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 オリックス・宮城が改めて“能見超え”を生涯の目標に掲げた。球団OBの能見篤史氏(本紙評論家)が臨時コーチとして、この日から宮崎キャンプで指導を開始。“宮城節”全開で、師を格下扱いする意欲を口にした。

 「能見さんよりいい成績を出せれば、あっちは頭を下げるしかない。偉そうにしたいです、生きている間は。(能見の現役時代の)絡みは2、3年ですけど、(実質)15年分くらいは絡んだんで。30年くらいは僕が頭を下げさせたいなと」

 親子ほど年齢は離れていても、本音をぶつけ合える師弟関係は健在。この日もブルペン投球後に「(フォークについて)ダメ出しを食らったんで…意識が足りないと言われました。懐かしかったです」と愛ある指摘を受けた。

 昨年の本紙新春対談では「150勝くらいして、能見さんを下に見たい」としていた後輩左腕。この日も能見の通算生涯成績超えを自身の目標に掲げ「投手タイトルだったり、通算104勝しているんで。そういうのを全部超えたら、野球人生として、僕の勝ちなんで」といたずらな笑みを浮かべた。

 「すごくよくさせてもらった部分もありますけど、ずっと文句しか言われていない。選手としてはまだまだ…というところをずっと言われているんで。まだまだだった僕が(追い)超したら、勝ちなんで。こだわりたいですね」

 弟分の言葉を伝え聞いた能見氏は「言葉が合っているのか、よく分からない」と突っ込みつつ、「防御率なんか、もう超えていますし。僕も何年かけてやっとそこ(生涯通算成績)にたどり着いただけなので、普通にいけば全然超えていく」と温かな視線を向けた。一方で、「彼のイニングは僕からしたら少なすぎるので。いつも規定投球回ぎりぎりなので、まだまだかなと。イニング稼ぐ投手がいなくなったので、投げて欲しいときに投げてくれる投手が一人いると、チームにとっても本当に大きい。その辺はこれからの課題になるかな」と注文も忘れない。

 4連覇の鍵に能見氏が挙げたのが、“分岐点で勝てる投手”。「シーズンの中でこの試合負けると…とか、このカード大事だなって、何個か分岐点は出てくる。そこを担っていたのが山本由伸投手(ドジャース)だったので」。絶対的エースの穴を埋める存在として宮城にも期待がかかる中、先輩左腕は「これから(分岐点で勝てる投手へと)挑戦していく形になると思いますし、また違う景色がたぶん見えると思う。成長の段階として、いい経験ができるんじゃないか」と思いやっていた。 (阪井 日向)

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