ソフトB藤井がブルペン陣の柱へ カーブ得意のモイネロから伝授され「強く曲げたい」

[ 2024年2月5日 06:00 ]

ブルペンで投げるソフトバンク・藤井(撮影・成瀬 徹) 
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 より強く“圧投”する――。ソフトバンクの藤井皓哉投手(27)が春季宮崎キャンプ第1クール最終日の4日、初めてブルペン入り。全28球のうちカーブを13球投じ、投球後にはカーブを得意とするリバン・モイネロ投手(28)から教えを受けた。今キャンプでモイネロは先発転向に挑戦中。左腕が抜けるブルペン陣の柱となるべく、開幕へ向けて調整を進めていく。

 初ブルペンを終えた藤井は屋内練習場を出るとすぐ、遠投を続けていたモイネロの元に駆け寄った。改良を続けるカーブが納得いかなかったからだ。モイネロから身ぶり手ぶりを交えたレクチャーを受け、握りなどを再確認した。

 「モイネロの(カーブ)は、あの強さがいいんですよ。変化後もベース板の上で強いから打たれない。(自分も)強く曲げたい思いもあります」

 28球を投じ、そのうち縦の変化が目立ったカーブが最多13球。伝家の宝刀フォークは2球だけで、他は直球だった。見守った小久保監督は「順調だね。初日から強い球は投げられていた」と安心していた。「全体的に悪くないですし、フォークに関しては問題ないので」と藤井。ただ、カーブは改善の余地があるだけにモイネロに教えを乞うた。

 モイネロの説明は端的だった。「手首の動きなどは考えなくていい。ポイントは腕と肘の高さだけ。重力で自然と変化する」。「打者は(自分に対し)基本、直球かフォーク待ちなので、もう一つあれば考えることも増えるかなと」。投球の幅を広げるために“モイネロ・カーブ”に磨きをかける。

 藤井は20年オフに広島を戦力外となり、独立リーグを経て21年12月に育成選手として入団。22年の春季キャンプで結果を示し、支配下登録されて、同年は中継ぎに定着した。昨季は先発に転向し8試合に登板して5勝を挙げるも、6月以降は左肘の故障で離脱したモイネロの穴を埋めるために中継ぎに再転向した。

 そのモイネロは今季先発に転向する。必勝パターンの一角としてブルペンを支えてきたキューバの剛腕から思いも託された。モイネロは自身が登板することが多かった8回について「藤井ならやれるね。打者1人ずつ、全力で」と太鼓判を押した。藤井は「責任があるし、結果で示さないとダメ。まずは開幕を第一に」と自覚たっぷりに話した。 (井上 満夫)

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