ソフトバンク・山川 入団会見の第一声は謝罪「西武ファン、球団に多大なる迷惑を…」 異例の門出

[ 2023年12月20日 06:00 ]

入団会見で謝罪するソフトバンク・山川(撮影・中村 達也)
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 西武から国内フリーエージェント(FA)権を行使してソフトバンクへの移籍が決まった山川穂高内野手(32)が19日、ペイペイドームで記者会見に臨んだ。冒頭から自身の不祥事について改めて陳謝するなど、笑顔なき入団会見。新天地ではマイナスからの再出発を誓うとともに、新人の気持ちで野球と向き合うことを約束した。4年12億円プラス出来高払いで、背番号は25に決まった。

 スーツ、ネクタイとも黒色で、山川は神妙な面持ちで登場した。本来なら華々しいはずの入団会見だが、笑顔はない。冒頭で自身の不祥事について、改めて頭を下げた。

 「一連の不祥事で西武ファン、球団に多大なる迷惑をかけました。おわび申し上げます。本当に申し訳ありませんでした」

 5月に強制性交の疑いで書類送検。8月末に嫌疑不十分で不起訴処分となったが、9月には西武から1、2軍公式戦の無期限出場停止処分を受けた。わずか17試合の出場で、8年ぶりに本塁打もなし。世間からのバッシングも浴び、マイナスからの再出発を誓った。

 「本塁打王とか4番を打ったとか数字は残ってしまうんですけどゼロの状態。マイナスからスタートしたい」

 国内FA権の行使から1カ月。葛藤の中、入団の決め手となったのは三笠杉彦GMからの熱い言葉だった。「絶対に優勝したい。戦力になってほしい」。真正面からの思いを受け止め、ソフトバンクへの移籍を決めた。

 王貞治球団会長の存在も、決断を後押しした。「僕はホームランにこだわって野球をしてきている。その頂点にいる方」。学生時代、悩んだ際は、王会長が現役時代に日本刀を振り、畳をすり減らす動画を見て、心を奮い立たせた。その王会長からは「今回のようなチャンスがあるのは良いこと。世間や野球ファンに認めてもらえるかどうかは、彼の頑張り次第」と入団を認めてもらった。

 一時は現役引退を真剣に考え、家族会議も開いた。妻、実母と3人で話し合いを持ったが、一連の騒動で迷惑をかけた妻からの「任せる」の一言で腹をくくった。「もう裏切ることは絶対にしない。全てを踏まえた上でホークスさんにお世話になる決断をした」。一言一言に、揺るがぬ決意を漂わせた。

 現時点では、今後の自主トレの予定も目標も決めていない。「厳しい声は当然。野球で結果を出して“許して”と思っていない。例年であればリーグ優勝、本塁打王と言っていたがマイナスからのスタート。新人の気持ちで全力で頑張りたい」。悲壮な覚悟とともに、3度の本塁打王が新たな一歩を踏み出した。 (井上 満夫)

 ◇山川 穂高(やまかわ・ほたか)1991年(平3)11月23日生まれ、沖縄県出身の32歳。中部商から富士大に進み、2、3年時に大学日本代表。13年ドラフト2位で西武入団。18、19年に本塁打王、22年は本塁打王と打点王の2冠。今年3月のWBCでは侍ジャパンで世界一に貢献。1メートル76、103キロ。右投げ右打ち。

 ▽山川の問題経緯 5月11日に文春オンラインが、知人女性への性的暴行で被害届が出ていると報道。同日のロッテ戦にフル出場も翌12日に「総合的に判断してコンディション調整」で出場選手登録を抹消された。同23日に警視庁麻布署が強制性交容疑で書類送検も、8月29日に東京地検が嫌疑不十分により不起訴処分を決定。9月4日に球団が1、2軍公式戦無期限出場停止の処分を発表した。10月5日に謝罪会見し、宮崎でのフェニックス・リーグで実戦復帰。申請期限最終日だった11月14日にFA申請した。

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