楽天 選手会納会を急きょ中止　安楽の「疑惑」が影響

2019年に行われた楽天の球団納会

　楽天・安楽智大投手（27）による若手選手へのパワーハラスメント（パワハラ）疑惑の発覚を受け、27日に宮城県内で予定されていた選手会納会が中止になったことが分かった。29日の投手会と捕手会、30日の野手会も相次いで取りやめになり、騒動の余波は広がり続けている。

　複数の球団関係者によると、数日前に急きょ、選手会納会の中止が決まったという。球団は監督・コーチ、選手、スタッフら約100人を対象にパワハラの有無を問うアンケート調査（26日締め切り）を実施し、現在は回答を精査中。安楽は自宅待機中だが他にもハラスメントに関与していた人物がいる可能性が完全に否定できない状況で、チーム関係者が多く集まる行事を開催することは不適切と判断したようだ。選手会役員は予約していた施設へのキャンセルの連絡や謝罪など対応に追われているという。

　選手会納会はコロナ禍の影響で19年を最後に3年連続で実施が見送られていた。ゴルフを楽しんだ後に温泉宿に泊まって食事を楽しむという流れが一般的でチームを支えるスタッフも参加する。ある選手は「状況を考えれば中止も仕方ないが、いつもサポートしてくれている裏方さんたちをねぎらう意味合いが強い行事。年に一度、感謝を伝える時間がなくなったことは本当に残念」と肩を落とす。

　問題発覚を受けて森井誠之球団社長は「適切な処置、対応をしたい」と語っており、今後はアンケート調査の結果をもとに安楽、被害を訴える選手から事情も聴取した上で処分が決まる。30日に提出期限を迎える来季の契約保留者名簿に安楽が載るかどうかも含め、動向に注目が集まる。