阪神・岩貞 8回3人斬りで新人から10年連続星&通算40勝 決勝弾の森下に「ナイスバッティング」

[ 2023年7月10日 05:15 ]

セ・リーグ   阪神1-0ヤクルト ( 2023年7月9日    甲子園 )

<神・ヤ>岩崎(右)からウイニングボールを受け取る岩貞(撮影・北條 貴史)
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 甲子園に流れる阪神・森下のヒーローインタビューが、記念星のBGMになった。「良かったね。勝てて良かった」―。2番手で登板した岩貞が今季1勝目を手にした。一喜一憂はしないと常に心がけている左腕だが、勝利の味は格別だ。

 7回までマウンドを死守した西純から受けたバトンをしっかりとキープした。0―0の緊迫した展開。ヤクルトに得点を許せば、3連敗。貯金も1桁台に沈む。プロ10年目、状況はしっかりと頭に入っていた。

 先頭の代打・浜田を投ゴロに仕留めると、並木を遊ゴロ、内山を右飛に片付けた。並木への3球目に150キロをマーク。だが、3人とも決め球は低めにコントロールしたスライダー。力に頼らず、リスクを回避する投球術で3者凡退。これが8回裏の森下弾を呼び込んだ。

 「うれしいね。本当にナイスバッティングだった」

 今季28試合目の登板で、昨年8月7日の広島戦(マツダ)以来の勝利投手。この1勝でプロ1年目の14年から10年連続勝利を決め、プロ通算でも40勝目。ルーキーの一発が岩貞にとっても区切りの白星につながった。

 タフな日々が続く。湯浅が戦列を離れ、ブルペンから送り出した仲間が痛打を浴び、ショックに沈んだ試合もあった。それでも最後に笑うために、一緒に苦しいときを耐えるのが信念。「森下のああいうバッティングを見たら、リリーフとしても気が引き締まる」と岩貞は1球で明暗が分かれる勝負の厳しさを肝に銘じた。(鈴木 光)

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