阪神・矢野監督 来季こそ「でっかい1番を獲りにいきます!」 新スローガン「イチにカケル!」発表

[ 2021年12月20日 05:30 ]

来季スローガンを発表する矢野燿大監督(代表撮影)
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 阪神は19日、来季のスローガン「イチにカケル!」を発表した。「イチ」には1球、1打、一瞬など多くの意味が込められ、ワンチームでワンプレーにこだわって戦い抜く決意を象徴。矢野燿大監督(53)は、今季わずか勝率5厘差で届かなかったセ・リーグの「1番」を奪い取ることを力強く宣言した。

 選手、スタッフがアイデアを持ち寄り、さまざまな意味に読み取れる来季スローガンが完成した。全てのプレー、行動に通じる「イチ」の中でも、もっとも強い思いが込められているのは言うまでもなく1位の「イチ」。矢野監督がチーム全員の覚悟を言葉にした。

 「選手、スタッフ、みんなで考えてつくれたもの。本当に素晴らしいスローガンがつくれたと思います。(来季目指すは)“イチ”しかないんでね。でっかい1番を獲りにいきます!」

 11月10日の秋季練習初日の全体ミーティングでアイデアを募り、ユニホーム組だけでなく、球団職員も意見を出し合ってつくり上げた力作だ。「イチ」には一球一打を大事にするという「一つ」の意味に加え、第1球、盗塁の一歩目などの「最初」という意味も備わる。そしてもちろん、トップ、頂点という大目標も入っている。

 「カケル」もあえてカタカナにし、勝負を賭(か)ける、グラウンドを駆ける、などのマルチミーニングに。さらに「イ」と「チ」の間には数字の「1」にもカタカナの「ノ」にも見える赤字のラインが入り、最後の「ル!」は「心」にも読める工夫が施された。矢野監督が、それぞれの狙いを説明した。

 「赤で書いている“ノ”というのは、イノチを懸けるというとオーバーですけど、そういうことも含められていたり。“心”という字もちょっと隠れていたり。僕らは思いを込めて戦う、というものが全部含まれたスローガンになりました」

 今季は前半から首位を独走しながら、最終的にはヤクルトにゲーム差なしの勝率5厘差で逆転優勝を許した。ほんの少しだけ1番に届かなかった悔しさは忘れない。監督、ナイン、スタッフが「ワンチーム」となって、悲願成就を目指す。(山添 晴治)

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