稼頭央逆転サヨナラ弾!オリ「不敗神話」101連勝で止めた

[ 2014年9月9日 05:30 ]

<楽・オ>9回無死一塁、左越えにサヨナラ2ランを放ち、チームメートの手荒い祝福を受ける松井稼(左)

パ・リーグ 楽天5-4オリックス

(9月8日 コボスタ宮城)
 不敗神話を止めた!楽天・松井稼頭央内野手(38)が8日、オリックス戦で1点を追う9回に6号逆転サヨナラ2ラン。昨年5月28日から7回終了時点でリードした試合は101連勝中だったオリックスの必勝パターンを一振りで沈めた。これでチームは3連勝。5位・ロッテに0・5ゲーム差と迫り、最下位脱出も見えてきた。

 まるでテニスのバックハンドではじき返したような鋭い打球が、左翼ポール際に突き刺さった。逆転サヨナラ弾。水、水、スポーツドリンク…。びしょぬれだ。大歓声のお立ち台。松井稼はしっかりと笑いも取った。

 「スポーツドリンクをかけられたので、目が開かなかった。でも最後の最後、おいしいところをいただきました!」

 7回までジョーンズの20号ソロによる1点だけ。8回は枡田の2点適時打で1点差に迫った。9回、マウンドにはリーグトップの35セーブをマークしている平野佳。先頭の島内が三塁内野安打で出塁し「バントだと思った」という松井稼に、星野監督から「打て」のサインが出た。意気に感じたベテランは初球149キロの高め直球をジャストミート。8月は打率・380で月間MVPも獲得した男は「好調の要因は分からないけど、手応えはあります」と笑った。

 野球以外のスポーツも積極的にテレビ観戦する松井稼は「テニスは好き」と言う。1月の都内での自主トレでも、瞬発力や下半身強化のためにラケットを握る。全米オープンで日本人初の決勝進出を果たした錦織について「本当に凄いの一言。精神力や体力、全てを兼ね備えていなければ、あのプレーはできない。4時間以上も戦うんですからね」と目を丸くしたが、3時間58分の熱戦に終止符を打った38歳の集中力も負けていない。

 3連勝で5位のロッテに0・5ゲーム差に迫った。松井稼は8月31日のソフトバンク戦(コボスタ宮城)でも先頭打者弾&サヨナラ打という離れ業を演じたばかり。「一つでも多く勝てるようにやるだけです」。盤石を誇るオリックスの救援陣を打ち崩した「エアK」ならぬ「サヨナラK(稼頭央)」が、杜の都を熱くする。

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2014年9月9日のニュース