小林雅、巨人入団でも抑えにこだわらない

[ 2009年11月28日 06:00 ]

ファンのサインの求めに応じる元インディアンスの小林雅英

 巨人が獲得する方針を固めた大リーグ、元インディアンスの小林雅英投手(35)が27日、本紙の取材に応じ、巨人に入団した場合でも守護神の座にこだわらないことを明言した。日米通算233セーブを誇る右腕はゼロからの再出発を強調し、チームの優勝に貢献することを最優先にどのポジションでも投げる姿勢を鮮明にした。

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 慎重に言葉を選びながらも、小林雅の表情には喜びがあふれた。巨人が獲得に乗り出し、12月にも入団交渉が行われる。「本当にありがたい話。僕自身、来年も野球を続けたい、との思いでやってきましたから」。7月にインディアンスを契約解除となり退団。帰国後は地道な練習を続けてきたが、それがもうすぐ報われようとしている。
 日本球界復帰となれば3年ぶり。巨人にはクルーン、豊田、M・中村らと前所属球団で一時代を築いた守護神が在籍している。それだけに「毎年思っているのは、どの球団に行っても競争するのは同じということ。ポジションは与えられるものじゃない。自分の居場所、居心地のいい場所をつくらないと」。ロッテ時代、その居場所はストッパーだった。日米通算233セーブ。しかし米球界でのプレーを経て「抑え?こだわりはない。こだわりがあったら向こう(米国)には渡ってないですよ」と断言した。
 インディアンスでは抑えはもちろん、中継ぎに敗戦処理と何でもこなした。「野球人として当たり前だけど、どんなチームでも勝利に貢献することが何より大切」。新天地では守護神の座にこだわることなく、チームのためにどんな役割でもこなす。それが小林雅の正直な思いだった。
 この日は都内のグラウンドでランニング、ウエートトレーニングなどに汗を流し「コンディションは例年よりいいぐらい」と笑顔で話した。来年は36歳。「年男なんで。またゼロからのスタートです」という小林雅は「やっぱり優勝したい。(プロで)11年やってるけど、1度しかないんで」と結んだ。その先には、巨人のリーグ4連覇に貢献するシーズンが待っている。

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2009年11月28日のニュース