おかわり&中島歓喜 躍進レオの象徴

[ 2008年9月27日 06:00 ]

<日・西>祝勝会で大はしゃぎの中村

 【西武0―2日本ハム】ピンクのゴーグルがビールに濡れて光り輝いた。西武・中村が、そして中島が、誰彼かまわず抱き合って喜びを爆発させる。おかわり君は試合後に熱い抱擁を交わした大久保コーチと、ビールかけでは何とブチュッとキスだ。「うれしい!(試合には)勝ちたかったけど…。でも優勝はそれを忘れさせてくれる。いいものだな、と思いました」。チームの快進撃を支えた打線。3番と5番の若獅子2人がその象徴だった。

 おかわりでV、とはいかなかった。9回2死一、二塁。一発なら逆転の場面で捕邪飛に倒れ、最後の打者となった。すでに2位・オリックスは大敗。その時点で優勝は決まっていたが、「勝利でV」は幻に。「でも優勝は優勝。どうでもいい」。中村は人懐っこい丸顔をほころばせて笑った。
 リーグ1位の44本塁打に、ダントツワーストの155三振。いずれもが中村にとって“勲章”だ。05年に80試合で22本塁打。しかしここ2年は1ケタに終わり、先発出場の機会も激減した。「三振を恐れて思い切りバットを振れない」。恐怖心。それを忘れさせてくれたのが渡辺監督であり、大久保打撃コーチだった。「どんどん振っていいぞ」。開眼。7月には結婚し「いいことが続いた。結果を恐れずプレーした」結果、昨秋キャンプで首脳陣と約束した40本塁打超えも実現させた。
 中島にとっても忘れられないシーズンとなった。「いろんな人が抜けて、シーズン前は評価がいまひとつだった。でもみんな“見返してやろう”という気持ちがあった」。カブレラ、和田の主軸が抜け、攻撃力低下が危ぐされる中で3番として活躍。4回にはチーム初安打となる二塁内野安打で意地を見せた。04年のVも経験しているが「4年前は与えられたチャンス。何も分からず、和田さんやカブレラに引っ張られてがむしゃらにやっただけ。今年は引っ張っていこう、と気を張った1年。それだけにうれしい」と声を弾ませた。
 その中島が打率・334でリーグトップをキープすれば、中村も2位・ローズに5本差だ。最高のシーズンの締めくくり。CSを前に、2人にはまだまだ大仕事が残されている。

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2008年9月27日のニュース