“松井シフト”OP戦はDH採用増やす

[ 2008年2月26日 06:00 ]

初めて全練習メニューに参加、チームメートから声を掛けられ親指を立てるヤンキースの松井秀

 右ひざ手術明けのヤンキース・松井秀喜外野手(33)を首脳陣がサポートする。ジョー・ジラルディ監督(43)は24日(日本時間25日)、ナ・リーグ相手の敵地でのオープン戦でもDH制を採用するよう対戦球団に打診することを明言。松井はこの日、キャンプ5日目にして初めてフルメニューを消化したが、27日の紅白戦欠場が決まるなど依然守備に不安が残る。指揮官の“松井シフト”は心強い限りだ。

 若手のケネディ、カーステンズ相手のフリー打撃で10スイングで2本の安打性の当たりを放った松井は、そのまま左翼の守備についた。打球を何度も無難にさばき、最後は他の選手と一緒にダッシュを繰り返した。一部別メニュー調整が続いていたが「ひざは大丈夫。きょうは最初からそういう予定」と初の“完走”を満足げに振り返った。
 完全復活へ一歩前進した松井への援護プランも明らかになった。ジラルディ監督は「可能な限り、ナ・リーグ相手のビジターゲームではDHを採用させてくれるよう打診する」と対戦球団へ依頼する考えを明かした。通常、ナ・リーグ球団主催のオープン戦はDH制が採用されないが、今春は昨季より2試合増えて9試合が“ナ仕様”。守備の負担を極力減らしたい松井に多くの打席数を与えるのが狙いの1つであることは明らかだ。
 ヤ軍は27日に初の紅白戦を行うが、指揮官は「マツイは使わない。代打などの途中出場もない」と欠場させることを初めて明言。「(実戦は)まだ早すぎる。DH中心の起用も避けられない」と慎重な考えを示した。左翼での連戦出場が厳しい中、DH制採用試合が増えればそれだけ松井の出場機会も増える。
 昨季は1試合だけDH制が認められたが、ジラルディ監督は「幸いなことに最後の2試合は使えることになった」と3月28、29日にマイアミで行うマーリンズ2連戦はすでに了承を得ていることを明かした。開幕前最後の2連戦をシーズンと同じシフトで戦えるのは、まずはDHでのレギュラー奪取を目指す松井にとっては大きい。
 「少しずつ前に行って最短で一番いいところにいければ」と松井。首脳陣の援護射撃も得て、復活ロードを加速させる。

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2008年2月26日のニュース