照ノ富士 休場ピンチ!6日目で4敗…横綱58年ぶり屈辱 過去4例いずれも休場or引退

[ 2024年3月16日 04:30 ]

大相撲春場所6日目 ( 2024年3月15日    エディオンアリーナ大阪 )

力なく隆の勝(右)に寄り切られる照ノ富士(撮影・北條 貴史)
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 横綱・照ノ富士が隆の勝に敗れて早くも4敗目を喫した。19年秋場所の鶴竜以来となる3日連続の金星配給。膝や腰などに爆弾を抱える満身創痍(そうい)の横綱が休場の危機に追い込まれた。全勝だった小結・阿炎は初黒星を喫し、入幕2場所目の大の里と新入幕の尊富士が6連勝と星を伸ばした。ともに出世が早過ぎて大銀杏(おおいちょう)を結えない若い2人が“荒れる春場所”の優勝争いを引っ張る。

 敗れた照ノ富士の表情に、力強さが消えていた。立ち合いから隆の勝にあっさり2本差されて攻め込まれると、土俵際で粘ることもできず力なく土俵を割った。霧島と琴ノ若をねじ伏せて9度目の優勝を飾った先場所のような圧倒的パワーは全く見られず。平幕にもろ差しを許して寄り切られる同じ内容で、横綱昇進後初の3連敗を喫した。この日も報道陣の取材は付け人を通じて断った。

 不安要素は場所前からあった。実戦稽古を始めたのは今月1日。いつもより遅めの始動に「先場所の疲労が取れず…」と激闘の代償が大きかったことを吐露していた。

 横綱が6日目まで出場して4敗を喫するのは、1966年九州場所の栃ノ海以来58年ぶりの不名誉な記録。1場所15日制が定着した1949年夏場所以降では4例しかなく、いずれも7日目は出場せず休場または引退に踏み切っている。古傷を抱える右膝を気にするしぐさもあり、土俵下で見届けた粂川審判長(元小結・琴稲妻)は「力を出すと思ったけど…厳しいですね」と危ぶんだ。

 デビュー2年以内の新鋭2人が全勝でトップを走る大荒れの春場所。膝や腰のケガ、糖尿病など幾多の苦難を乗り越えてきた不屈の横綱だが、番付最上位の威厳を示すのは極めて難しい状況だ。

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