東京パラ競泳金メダリストの山口尚秀 来年の世界選手権でも「世界記録を狙う」

[ 2021年11月21日 15:52 ]

パラ競泳日本選手権第2日 ( 2021年11月21日    千葉県国際水泳場 )

山口尚秀
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 男子100メートル背泳ぎ(知的障がいS14)が行われ、東京パラリンピック100メートル平泳ぎ金メダリストの山口尚秀(21=四国ガス)が出場し、1分4秒86で2位だった。

 本命種目は東京大会で世界新記録をマークした平泳ぎ。今回は東京大会で予選敗退に終わった200メートル個人メドレーの強化も兼ねて挑んだ。「十分に力を発揮した。個人メドレーは4泳法を切り替えることが得意ではないので、改善すれば世界でも通用できる記録が出るんじゃないかなと思っている」と手応えを口にした。

 3年後に控える24年パリ大会では100メートルバタフライでのメダル獲得を狙っている。東京大会の同種目予選では57秒75で自己ベストをマークし、決勝ではさらに記録を更新し、57秒11。しかし、結果は4位。あと一歩で、メダルを逃していた。それでも「努力次第で、100メートルバタフライで表彰台に上がれるんじゃないかな」。確かな自信を得ていた。

 まずは、来年6月の世界選手権(スペイン)に向けて歩みを進める。目標は高く掲げ「来年も世界記録を狙うくらいじゃないと(記録はいつか)抜かれてしまう。そういった強い自覚を持って取り組んでいく。パリ大会へ調整していきたい」。決意を新たに表情を引き締めた。

 ◇山口 尚秀(やまぐち・なおひで)2000年(平12)10月28日生まれ、愛媛県今治市出身の21歳。1歳から祖父母に歩行浴が可能な健康施設に連れられて自然と泳ぎを覚える。小学4年で障がい児を受け入れる水泳教室に参加。愛媛県立今治特別支援学校で本格的に競技に取り組み19年世界選手権100メートル平泳ぎに世界記録で優勝。19年4月から今治市役所でパート職員を務め、同年12月から四国ガスの社員。好物は地元産「ポンジュース」で海外遠征にも持参。

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