日本 スコットランドに惜敗も残り6分 6点差に詰め寄る粘り

[ 2021年11月21日 05:30 ]

ラグビーリポビタンDツアー2021最終戦   日本20―29スコットランド ( 2021年11月20日    英エディンバラ )

タタフ(中央下)がトライを決める=エディンバラ(ロイター)

 世界ランキング10位の日本は同7位のスコットランドに20―29で敗れた。前回対戦した19年W杯では28―21で勝利した日本だが、満員の敵地マレーフィールドで連勝ならず。この秋の過去3戦で課題だったペナルティーを減らして接戦に持ち込んだが、最後は地力の差を見せつけられた。21年はテストマッチ1勝5敗で活動を終了。希望と不安の入り交じった一年を終えた。

 スタンドを埋めた6万人超のファンを黙らせることはできなかった。残り20分を切ってから1トライ1PGで6点差。1トライ1ゴールで逆転できる点差に詰め寄り、番狂わせの可能性を残した日本だが、最後は自陣でペナルティーを犯して万事休す。相手にPGを決められ、2年前のリベンジを許した。

 アタックではキックを最小限に抑え、自陣からでも徹底してボールを回した。前半はトライこそ奪えなかったが、連続攻撃を徹底したことで、後半は走り勝つシーンが目立った。後半24分にはCTB中村が新ルール「50:22キック」を決めて、敵陣ゴールライン目前でのラインアウトを獲得。途中出場のタタフがモールの最後尾から力ずくで突破し、初トライを奪った。

 秋の過去3試合は13、13、15と推移したペナルティーは前半5回だけ。逆に敵陣でのブレークダウンで圧力をかけてペナルティーを獲得し、前半だけで3度、PGのチャンスを得た。後半開始直後にはディフェンスでたまらず反則を犯した相手プロップがシンビンに。ジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチも「改善しなければならない」と話していた規律の面では、しっかりと改善させてみせた。

 デビューから2試合連続で先発したCTB中野はこの試合でもフィジカルの強さを見せ、ロックに定着しつつあるコーネルセンはセットプレーで安定感を示した。新型コロナの影響で、W杯後のテストマッチはこれが6試合目。強豪相手に白星はつかめなかったものの、伸びしろは見せた秋の4試合となった。

 ラブスカフニ主将も「最後までどちらにも転ぶ展開だった。タフなシリーズだったが、これからも成長を続ける。強くなって、また戻ってきたい」と前向き。23年W杯まで2年弱。再び世界を驚かすために、一歩一歩前進する。

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2021年11月21日のニュース