パラ自転車トラック 50歳の杉浦はメダル第1号ならずも「ロードでは見てろよ」

[ 2021年8月25日 13:03 ]

東京パラリンピック第2日 自転車トラック ( 2021年8月25日    伊豆ベロドローム )

<トラック女子C1 C3 3000メートルパシュート予選> 予選で疾走する杉浦 (撮影・光山 貴大)
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 女子3000メートル個人追い抜き(運動機能障害C1~3)予選が行われ、第5組で登場した50歳の杉浦佳子(楽天ソシオビジネス)は、自身が持つ日本記録を5秒862も更新する4分2秒834だったが、全体5位に終わり、上位4人による決勝進出を逃した。決勝も同日に行われることから、日本選手団メダル第1号として期待されたが、あと一歩及ばず。第2組で登場した藤井美穂(26=楽天ソシオビジネス)も4分52秒254の全体15位で予選落ちとなった。

 レースを終えた杉浦の感情は、喜びと悔しさが入り交じっていた。日本新記録ながら予選敗退。「自己ベストを更新できて、日本新記録が出せたので良かったと思う」と安どしつつ「悔しい」と肩を落とした。

 50歳にして、たどり着いた大舞台。しかも、静岡県掛川市出身の杉浦にとっては地元開催という特別感もある。「一生に一度というよりも、あるかないかっていう、とても有り難い。信じられない、うれしいような、とても恵まれているなと思った」。喜びをかみ締めてレースに挑んだ。

 本命種目はロード。18年パラサイクリングロード世界選手権のロードレースでは優勝するなど、メダルの期待は大きい。今後は31日に出場予定のロード種目で表彰台を目指す。下は向かない。「今は気持ちを切り替えて、しっかり休んで次ぎに向かう。この悔しさをロードでは見てろよって思っている」。50歳のレーサーは、視線を上げた。

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2021年8月25日のニュース