卓球・岩渕幸洋 開会式大役から一夜、念願のパラ初勝利!リオの経験生かし「前向きに向かっていけた」

[ 2021年8月25日 19:36 ]

東京パラリンピック第2日 卓球 ( 2021年8月25日    東京体育館 )

<パラリンピック卓球シングル立位>バックショットを打つ岩渕(撮影・坂田 高浩)
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 卓球の1次リーグが行われ、開会式で旗手を務めた男子シングルス(立位9)のエース、岩渕幸洋(26=協和キリン)が初戦でフェイシートンプソン(英国)を3―2で下し、パラ初勝利を挙げた。16年リオ大会では1ゲームも奪えずに予選敗退。悲願の1勝に「やはりパラの舞台で勝つのはすごく難しい。勝利を自信にして1戦1戦頑張っていきたい」と笑顔を見せた。

 初出場の緊張で自滅したリオ大会と同じ轍は踏まなかった。旗手、そして地元大会というプレッシャーに加え、相手の強烈なフォアハンドに苦しんだものの「試合の緊張感はあったが、最後まで前向きに向かっていけた」。最終ゲームは気持ちで負けず、10―10のジュースから2連続得点で試合を決めるメンタル面の成長も見せた。

 岩渕は両足首に先天性の障がいがあり、左足は装具をはめてプレーする。手足が部分的にくびれ、足が内側に変形しているが装具をつければ不自由を感じることは少ない。この日も健常者と何ら変わらないプレーで相手を翻弄(ほんろう)。強化してきたバックサーブも効果的に決まり「サーブが決まったことで押していける展開になった」と手応えを口にした。

 前夜は開会式に出席したが、午前9時40分開始の初戦に合わせるため式を中座。選手村には余裕を持って帰村し「十分睡眠も取れた」と万全で臨んだ。26日は1日2試合のタフな日程だが「まだまだやってきたことは全て出し切れていない」と大暴れを誓った。

 ◇岩渕 幸洋(いわぶち・こうよう)1994年(平6)12月144日生まれ、東京都練馬区出身の26歳。早大―協和キリン所属。先天性の両下肢機能障がい。中学校の部活動で卓球を本格的に始め、高3からパラ卓球の国際大会に参戦した。16年リオ大会出場。左足は装具をはめてプレーする。

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2021年8月25日のニュース