東福岡4強決めた!WTB高本、前半だけで3トライ 桐蔭に雪辱へ「しっかり準備したい」

[ 2020年1月4日 05:30 ]

第99回全国高校ラグビー第5日・準々決勝   東福岡57―10流通経大柏 ( 2020年1月3日    東大阪市・花園ラグビー場 )

前半、相手デフェンスを振り切り、自身この日3つめのトライを決める東福岡・高本(右) (撮影・成瀬 徹)      
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 東福岡は流通経大柏(千葉)に57―10で快勝。7大会連続のベスト4進出を決めた。9トライの圧勝劇。ショーの主役は高校日本代表候補のWTB高本だ。両親から「何事も富むように」で“とむ”と名付けられた男が、花園で2試合ぶりに3トライとハッスルした。

 前半3分。グラウンド全面を使う東福岡らしい展開から出番はやってきた。ゴール前24メートルで前方にキックし、最後は自分でボールを拾い上げ先制トライ。「“先手必勝”で得点を取ろうと意識した。いい入りができた」と納得の表情。2回戦の松山聖陵戦では3トライしながら、3回戦の国学院栃木戦は、ほとんど見せ場をつくれずノートライだった鬱憤(うっぷん)を晴らした。同11分と25分にもトライ。チームは3回戦で多用したキックを減らし、この日はボールの保持を意識した。1年間磨き続けてきたブレークダウンが、トライ量産につながった。

 藤田雄一郎監督は「両WTB(背番号11の高本と同14の松岡)はうちの看板」と信頼する。高本のWTB歴は高校入学後。中学まではSOやSHで周囲へパスを供給した。「ずっと“走りたいな”というのはあって。自分で行けるんで楽しいです」。50メートル走6秒1の脚力を生かせるポジションにやりがいを感じている。

 SH、SOの経験があるからこそ、重みも分かっている。「FWが前に出てくれて、センター陣のパスのおかげで、僕らが生きるので。トライはその前の人たちのおかげ」と感謝を忘れない。

 チームは7大会連続ベスト4進出。「2019年度の一つの答えが出た。やってきたことが間違いではなかった。ベスト8とベスト4では景色が違うのでうれしい」と藤田監督。準決勝は“東の横綱”の桐蔭学園。前回大会の準決勝で敗れ、昨年春の選抜大会でも大敗した。雪辱を果たす時がきた。「ずっと負けてきている。しっかり準備したい」と高本は5日の決戦に向け、気を引き締めた。

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2020年1月4日のニュース