“やっぱり強い”青学大・原マジック!活動批判されても貫いた信念「陸上界の発展のため…」

[ 2020年1月4日 05:45 ]

第96回東京箱根間往復大学駅伝 復路 ( 2020年1月3日    神奈川・箱根町~東京・大手町 5区間、109・6キロ )

10区・湯原(手前)を出迎える原監督(中央)ら青学大の選手たち(撮影・吉田 剛)
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 沿道の光景を見て、青学大・原晋監督(52)は自らの行動が正しかったと確信した。老若男女、さまざまなファンがランナーに声援を送っていた。駅伝をメジャーにしようと、テレビ出演を増やしてきたが、5連覇を逃した前回大会後は批判が殺到。それでもポリシーを貫き「昨年負けて、原の活動自体を批判する人もいた。しかし陸上界の発展のため、さまざまな媒体で情報発信している。沿道の光景が変わり、いろんな層が箱根駅伝を見てくれていた。露出の良い影響が出ていると体感できた」と実感を込めた。

 「ダメダメ世代」と名付けた4年生を鍛えるため心を鬼にした。4連覇中は選手にキーワードやアドバイスを伝えて自主性を重視する「サーバント型(奉仕型)」の指導だったが、今季は04年の就任当初の「君臨型」に回帰。指示、命令をして怒りながら育てた。シーズンの経過とともに選手の成長を感じると、両スタイルを織り交ぜた「ハイブリッド型」へ進化。「最高の世代に変身した」と主将の鈴木らを称えた。

 練習ではタイムではなく、選手の所作を注視する。8区に岩見を起用した決め手は「ケツの形が良かったから」。競走馬のパドックを引き合いに出し「昨季はボテッとしていたが今季は締まっていた。輝き、ツヤがあった」と解説した。講演やテレビ出演など多忙なスケジュールの中でも「24時間365日、今日、箱根駅伝があったらどんなメンバーを組むか常にシミュレーションしている」と選手一人一人の変化に目を光らせる。

 今後も駅伝をアピールし続ける方針で、昨年11月に完成した新国立競技場のこけら落としが、元日のサッカー天皇杯決勝だったことにも言及した。「こけら落としが、サッカーや芸能ではダメ。陸上の大会が国立を満員にできるコンテンツにならないといけない。箱根駅伝を国立発着にするぐらいの発想があってもいい」。2年ぶり奪還で発信力も回復。生き生きとした表情で持論を展開する姿がやっぱりよく似合う。

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