【玉ノ井親方 視点】顎引いて体丸める 御嶽海“らしさ”見えた

[ 2019年11月22日 09:13 ]

大相撲九州場所12日目   〇御嶽海―朝乃山● ( 2019年11月21日    福岡国際センター )

御嶽海(左)は寄り切りで朝乃山を下す(撮影・岩崎 哲也)
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 御嶽海が1差で白鵬を追いかけていた朝乃山に意地を見せた。立ち合いの当たりは五分。だが、その後の流れが良かった。左脇をしっかり締めて相手に得意の右差しを許さず、突き起こしながら素早くもろ差しになって、体を密着させて前に出た。肘を張って相手の上手を切っていたので、朝乃山はいなしながら回り込むくらいしか対抗できなかった。

 この取組の前までは顎が上がって上体が伸びる御嶽海らしくない相撲で、大事な中盤に連敗を喫していた。だが、この日は顎を引いて体を丸めて取る本来の御嶽海らしい相撲で流れを引き寄せた。ただ、それでもまだ厳しい状況に置かれているのは間違いない。今場所勝ち越さなければ大関獲りはまた一から出直しになる。残り3日、とにかくこの日のような勢いのある相撲で白鵬、貴景勝戦に臨んでほしい。 (元大関・栃東)

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2019年11月22日のニュース