羽生結弦がSPへ公式練習、NHK杯の世界新伝説再び

[ 2019年11月22日 11:31 ]

<NHK杯初日>SPに向け練習する羽生結弦(撮影・小海途 良幹)
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 フィギュアスケートのGPシリーズ、NHK杯は22日、札幌市・真駒内セキスイハイムアイスアリーナで開幕する。午後7時5分に始まる男子ショートプログラム(SP)に向け、羽生結弦(ANA)らが午前の公式練習で調整した。

 SP使用曲「秋によせて」を流しての滑走では4回転サルコーでバランスを崩し、演技後半の4回転トーループの回転が抜けた。曲かけ終了後、すぐに4回転トーループ―3回転トーループを鮮やかに決めて修正。フリーで跳ぶ予定の4回転ループに成功するシーンもあった。

 羽生は10月のスケートカナダで自己ベストとなる合計322・59点で圧勝。昨季の世界選手権でネーサン・チェン(米国)がマークした世界最高得点323・42点に肉薄した。21日の会見では世界最高得点の更新には直接的には言及しなかったが、「今シーズン、一番点数出しているのは僕だという自信はありますし、やっぱりそれを超えなきゃいけない、超えたいという気持ちはしっかりとあります」と話していた。

 15年のNHK杯(長野)ではSP、フリーと当時の世界新をマークして合計で史上初めて300点を超えた。「15年の長野の演技っていうのは、自分にとっても大きなきっかけでしたし、ここまで頑張らなきゃいけないっていうプレッシャーをずっと感じられることができるきっかけにはなっている」。想像を絶する重圧と期待を背負い、真摯に汗を流してきた自負がある。

 まずは自身が保持するSPの世界最高得点110・53点(18年ロシア杯)がターゲット。12選手中11番目の午後8時26分、寒さ増す北の大地で「秋によせて」の旋律は響く。「最後まで全力で健康にショート、フリーともに滑り切れたらいいな、と思っています」。羽生が羽生を超えるため、決戦のリンクに立つ。

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