藤田、思い出の大会で4位浮上 ノーボギーで1年ぶり予選突破

[ 2019年4月28日 05:30 ]

女子ゴルフツアー・フジサンケイ・レディース   第2日 ( 2019年4月27日    静岡県 川奈ホテルGC富士C=6376ヤード、パー71 )

7番、バーディーパットを決め声援に応える藤田光里(撮影・沢田 明徳)
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 26位から出た藤田光里(24=レオパレスリゾートグアム)がボギーなしの3バーディー、68をマーク。通算3アンダーで首位と4打差の4位に浮上し、昨年4月以来の予選通過を果たした。左肘のケガで低迷していたが、15年に初優勝した思い出の大会で完全復活を目指す。黄金世代の吉本ひかる(20=マイナビ)がベストスコア66をマークし、単独首位に浮上した。

 午後から激しい雨と雷雲がのぞく不安定な空模様だった川奈で、藤田光の笑顔は途切れることはなかった。「ボギーなしもアンダーで回ったのも久しぶり。アプローチで我慢できた」。1、2番でバンカーからのアプローチをピンまで1メートルに寄せてパーセーブ。これで流れをつかむと、1・5メートルを沈めた7番から3連続バーディー。後半9ホールもパーでしのぎ、昨年4月のサイバーエージェント・レディース以来、約1年ぶりに予選を突破した。
 15年のこの大会でツアー初Vを飾るなど順調なプロ生活を送っていた16年夏、左肘の内側に違和感を覚えた。肘部管(ちゅうぶかん)症候群で神経が腫れ、一時はコップも持てないほど握力が低下。昨年1月には手術に踏み切った。昨季は11戦して予選落ち10回。8月からツアーを離れ、回復を待った。リハビリの結果、10キロだった左手の握力も30キロまで回復。「昨年は1試合も緊張することがなかった。(今回)初日は2番までスコアカードが書けないぐらい手が震えていた。ゴルフに対して前向きになれているからかな」と充実感をみなぎらせた。

 昨季のツアー最終予選会は116位。この大会も推薦での出場だったが、久々に上位で最終日を迎える。「勝ったときは無欲だった。自分のできるベストを尽くしたい。全部のホールでパーを目指します」。一時はゴルフを諦めようと思った時もあった。患部も完治したわけではない。不安にさいなまれる時はあっても、今、ゴルファーとして幸せな瞬間を体感している。

 ◆藤田 光里(ふじた・ひかり)1994年(平6)9月26日生まれ、札幌市出身の24歳。父の勧めで3歳からゴルフを始める。小学2年から試合に出場し、09年から北海道女子アマ選手権5連覇。13年にプロテストに一発合格。ルーキーイヤーは賞金ランク38位でシード権を獲得した。15年のフジサンケイ・レディースでツアー初優勝。1メートル65、54キロ。血液型はO。

 ▼7位笠りつ子 上がりが凄い天候で…。雨風が非常につらくスコアを落としたのが悔しいです。(首位から出たが17、18番の連続ボギーで後退)

 ▼86位北田瑠衣 最後、息切れしてしまった(後半5オーバー)。出たことには後悔していない。今の選手は飛んで曲がらないから強いですね。(1年10カ月ぶりの復帰戦は、通算8オーバー)

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2019年4月28日のニュース