大坂、準決勝棄権…初戦からあった左腹筋痛「ひどくなった」

[ 2019年4月28日 05:30 ]

女子テニス・ポルシェ・グランプリ ( ドイツ・シュツットガルト )

記者会見する大坂なおみ。シングルス準決勝を棄権した(共同)
Photo By 共同

 世界ランキング1位の大坂なおみ(21=日清食品)は準決勝を左腹筋痛のために棄権した。26日の準々決勝では世界25位のドナ・ベキッチ(22=クロアチア)に最終セット1―5の崖っ縁から逆転勝利。今季初のクレーコートで、キャリア初の赤土での4強入りを果たし、4大大会第2戦の全仏オープン(5月26日開幕、パリ)に向け自信を得ていただけに、今後の回復ぶりが注目される。

 無念の棄権だった。準決勝開始の約4時間前に決断した大坂は、会見で「初戦から痛みがあった。今朝起きるとひどくなっていた」と説明。次戦は来月4日開幕のマドリード・オープンの予定だが「今のところ予定を変えるつもりはない」とした。

 優勝した全豪以降は不本意な成績が続いていたが、26日の準々決勝はしぶとさを発揮した。最終セット、1―5で迎えた相手サーブの第7ゲームも0―30の劣勢に立たされながら、ここから怒濤(どとう)の反撃。ジュースまで持ち込みブレークすると、さらに4ゲームを連取した。タイブレークは常に先行。2時間18分の激戦を制し「パニックにならないように気を付けた。試合中は難しく感じたけど、ビハインドから巻き返せたのはとても自信になる」と笑顔を見せた。

 最終セット0―3の場面ではジェンキンス・コーチを呼び寄せた。「あれは私にとって、目覚まし時計のようだった」。自分を見失いかけたが「しっかり相手のサーブを打ち返せ」との指示通り、プレーに集中し、戦況をひっくり返した。

 球足が遅く、パワーヒッターに不利とされる苦手の赤土で、キャリア初の4強入り。3月のマイアミ・オープンで3回戦敗退後、クレーでの練習に時間を割いた成果が出た。5月26日に開幕する全仏オープンを見据え「クレーなので、大きな意味がある」と強調。最終結果は棄権となったが、復調への手応えを得たのも事実だ。15年のセリーナ・ウィリアムズ(米国)以来のグランドスラム3連覇へ、まずは回復が先決となりそうだ。

続きを表示

2019年4月28日のニュース