錦織、4大大会復帰飾る 地元新鋭下した「序盤は緊張あった」

[ 2018年5月28日 05:30 ]

テニス 全仏オープン第1日 ( 2018年5月27日    ローランギャロス )

全仏オープン1回戦を突破した錦織
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 世界ランキング21位で第19シードの錦織圭(28=日清食品)が、昨年のウィンブルドン以来となる4大大会復帰戦を白星で飾った。男子シングルス1回戦で世界304位のマキシム・ジャンビエ(21=フランス)を7―6、6―4、6―3のストレートで退けた。女子シングルス1回戦で奈良くるみ(26=安藤証券)は、第26シードのバルボラ・ストリコバ(32=チェコ)に6―1、3―6、4―6で逆転負けした。

 スコアだけ見れば無名の相手に快勝。だが一筋縄ではいかない初戦でもあった。錦織は「ランキング以上に相手のプレーが良くて苦労した」と予想以上に苦しんだことを認めた。

 ジャンビエは主催者推薦でツアー出場すら初めてだった。事前にコーチ陣が情報を収集し、錦織自身もYouTubeで動画を確認したものの「背が高くてパワープレーヤー」と最低限のイメージしかつかめなかった。実際に向き合うと、そのプレーは当たるも八卦(はっけ)、当たらぬも八卦。1メートル92の長身を生かした強力サーブ、さらにフラット系の強打をブンブン打ち込んできた。クレーコートにもかかわらず、第2、第3セットは9本以上のラリーは0回。ジャンビエの凡ミスは合計46本を数え、錦織は「リズムがつかみにくかった」と淡泊なプレーに逆に手を焼いた。

 それでも10本あった相手のブレークポイントを全てしのいだように、「要所を締められた」と地力の差は示した。互いにサービスキープが続いた第1セットも、タイブレークの出だしから7連続ポイントでセットを奪った。「久々で楽しみにしていたが序盤は緊張もあった」という4大大会復帰戦。まずは着実に勝利をつかんだ。

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