【玉ノ井親方 視点】終盤戦の勢いの差、そのまま出た両横綱

[ 2018年5月28日 09:12 ]

大相撲夏場所千秋楽 ( 2018年5月27日    両国国技館 )

大相撲夏場所千秋楽 白鵬(右)を寄り切り優勝を決めた鶴竜(撮影・三島 英忠)
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 千秋楽の一番は終盤戦の勢いの差がそのまま出た。鶴竜は白鵬の胸に頭をつけて右前まわしを引くと、すぐに前に出た。一度は土俵際で残され巻き替えられたが、頭をつけたまま両上手を引きつけそのまま寄り切り。中盤戦くらいまではふわふわした感じに見えていたけど、13日目の逸ノ城戦あたりから攻めが厳しくなり、自分の形に持ち込むのが速くなった。安定感では一枚上手だったね。

 白鵬は衰えたという声も聞くが、そうは思わない。自分の形になれなかった時の相撲の流れは確かに悪かったけど、大横綱といえども復帰場所で相撲勘が多少鈍るのは仕方がない。体に張りはあったし、大きくなった印象も受けた。来場所はまた力強い相撲を見せてくれるはず。次は栃ノ心も含めて上位が充実してくるだろうから、面白い場所になると思うよ。(元大関・栃東)

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2018年5月28日のニュース