個性が見える卓球日本代表の“おとも” 水谷隼が手ぶらのワケは…

[ 2017年5月31日 09:30 ]

世界選手権を前に記者会見で抱負を語る卓球日本代表の(前列左から)平野美宇、石川佳純、水谷隼(後列左から)早田ひな、伊藤美誠、張本智和、吉村真晴
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 ほとんど雨が降らないと聞いていたから、傘は持っていかなかった。もう10年以上前になる。カタールのドーハで行われた06年アジア大会。正確な日数は覚えていないが、期間中に数日、雨が降った。ショッピングモールで「傘を買いたいのだが」と言うと、店員はレジャー用の大きなパラソルを指さした。以降、海外出張には必ず折り畳み傘を携帯する。カップラーメンと並ぶ必需品である。

 卓球の世界選手権がドイツ・デュッセルドルフで開幕した。23日の出発時、選手に遠征で持っていく物を聞いた。知人、友人からもらったお守り以外の“おとも”に、選手の個性は垣間見えた。

 石川佳純は米、ふりかけや梅干し。試合の合間にエネルギー補給をするためだ。

 平野美宇はラーメンと鍋。そして、自身が大ファンの乃木坂46・西野七瀬から14年にもらったサイン。傷んだり汚れたりしないよう、大切に袋に入れて持ち歩く。

 伊藤美誠は卓球ノート。親交がある女性ボーカルユニット「Little Glee Monster(リトル・グリー・モンスター)」のmanakaにもらった手紙が、ノートの1枚目に貼られている。

 水谷隼は「普段はいろいろと持っていくけど、今回は何も持ってきていない」と話した。中高時代は開催地・デュッセルドルフが拠点で、必要に迫られれば現地調達できると考えている。

 31日にシングルスもスタート。同種目で世界選手権の表彰台に到達すれば男子は38年ぶり、女子は48年ぶりの快挙だ。帰国時の荷物に、輝く勲章が増えていることを願う。(杉本 亮輔)

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