小平、国内最高タイのW杯開幕3連勝 精神面充実し安定

[ 2016年11月21日 05:30 ]

女子500メートルで優勝し、表彰式でスタンドの声援に応える小平奈緒
Photo By 共同

 スピードスケートのW杯第2戦最終日が20日、長野市エムウエーブで行われ、女子500メートルは小平奈緒(相沢病院)が自身の国内最高記録に並ぶ37秒75をマークし、開幕3連勝を飾った。通算4勝目。日本勢による五輪種目のW杯3連勝は、00年男子500メートルの清水宏保以来となる。高木美帆(日体大)は女子1500メートルで1分56秒41の5位、新種目のマススタートは12位だった。

 小平の勢いが止まらない。五輪2連覇の2位・李相花(イサンファ)(韓国)に0秒18差をつけてW杯3連勝。開幕からの流れを地元に持ち帰り「国内最高記録を塗り替えたかったけれど、実力通りのレースだった」とうなずいた。

 絶対王者の李相花が「80%の調子」と話す中、自身は「ピストルを聞いたら本能的に反応する」とエンジン全開。大きな瞳を鋭くし、極限まで集中力を高めてスタートを決める。留学先のオランダで、コーチから「Bozekat(ボースカット=怒った猫)」とニックネームを付けられ、レースではその姿を「演技」し自らを鼓舞。精神面の充実が安定感を支えている。

 留学中にオランダ語も学び、トップ選手の練習方法に耳を傾けるなど技術も吸収。体脂肪を減らして体重を増やし、肉体面の改善もパフォーマンスにつなげた。勝負は1年3カ月後の18年平昌(ピョンチャン)五輪。目標は37秒台前半だ。「李相花がベストになった時、戦えるように準備したい。その時は超ベストパフォーマンスまで持っていきたい」と力強かった。

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2016年11月21日のニュース