羽生 練習で4回転ジャンプ3種類成功 完璧演技に自信

[ 2016年10月29日 05:30 ]

フィギュアスケート グランプリシリーズ第2戦スケートカナダ ( カナダ・ミシソーガ )

スケートカナダの前日練習で調整する羽生結弦
Photo By 共同

 フィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ第2戦、スケートカナダは28日から3日間、ミシソーガで開催される。今季GPシリーズ初戦となる羽生結弦(21=ANA)は27日、本番会場のハーシー・センターで公式練習に参加した。4回転ループなど3種類の4回転ジャンプを入念に確認し、ノーミスの演技に自信を示した。

 3種類の4回転ジャンプを持つ羽生は公式練習でそれぞれを次々と決めていった。今季のフリーは昨季より1つ多い4度の4回転ジャンプに挑む。曲をかけての練習では、サルコーが乱れた場面があったが、ループやトーループは着氷。「気持ち良く練習できました。きょうの練習は80、90点の出来です」とまずまずの仕上がりだ。

 4週間前の自身初戦、オータム・クラシックでは世界で初めて4回転ループを成功させた。その一方で、左足甲のじん帯を昨季痛めて調整が遅れた影響で、フリーでは後半のジャンプなどにミスが続出した。その反省からジャンプを単発ではなく、プログラムとしてまとめる練習を繰り返してきた。「曲をかけて通しの練習をかなりしてきた。練習の質がどんどん上がっている」と手応えは上々だ。

 前戦の試合後には「次の試合ではノーミスでやります。そうじゃなきゃ羽生結弦じゃない」と自らにプレッシャーをかけた。昨季前半はNHK杯とGPファイナルでSPとフリーともに世界最高得点を次々と更新するなど完璧な演技を続けただけに、とても納得いく内容ではなかった。この日は「一皮ぐらい(むけた)。それぐらい練習してきましたし、今自分の中では胸を張って羽生結弦って言います」と言ってニヤリとした。ノーミスの演技に自信たっぷりだった。

 前週のスケートアメリカでは3歳下の宇野昌磨がフリーでフリップを含む3本の4回転ジャンプを成功させた。その話題を振られると、「宇野選手だけがライバルじゃない。自分がライバル。自分を見つめてやりたい」と声のトーンを厳しめに変えた。周囲もレベルアップする中、迎える大事なGPシリーズ初戦。復活宣言した「羽生結弦」は自身のパフォーマンスに集中していた。


 ▽羽生結弦の今季初戦VTR カナダ・モントリオールで行われたオータム・クラシック(9月30日、10月1日)で、初日のSPでは世界初の4回転ループを成功させた。だが、連続ジャンプは4回転を予定していたサルコーが1回転になり、3回転トーループで転倒。フリーでは序盤の4回転ループと4回転サルコーに成功したが、後半に4回転を予定していた連続ジャンプの最初のサルコーは3回転になり、4回転トーループは転倒した。優勝だったが、「次の試合ではノーミスでやります。絶対に。そうじゃなきゃ羽生結弦じゃない」、「10個ぐらい皮むけた、と言われるくらい、この1カ月追い込みたい」などと語った。

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