松山 奪首65!日本人初制覇で世界選手権シリーズ男へ

[ 2016年10月29日 05:30 ]

世界選手権シリーズ HSBCチャンピオンズ第2日 ( 2016年10月28日    中国・上海 余山国際GC=7261ヤード、パー72 )

第2ラウンド、コースを横切る水鳥。左奥が松山英樹
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 日本のエースが早くも今季初勝利へ最高のポジションに浮上した。3位から出た松山英樹(24=LEXUS)は9バーディー、2ボギーの65をマークし、通算13アンダー、131で2位に3打差をつけて単独トップ。好調のパッティングで第2ラウンドもバーディーを量産した。谷原秀人(37=国際スポーツ振興協会)は2バーディー、3ボギーの73で通算2オーバーの43位だった。今大会は4日間予選落ちなしで争われる。

 自身今季2戦目にして早くも優勝の2文字が見え始めた。松山は世界の強豪が顔をそろえた上海の地で、予選ラウンドの2日間で計19バーディーを奪うなど絶好調。後続に3打差をつけてトップを走り、「いい感じでできている。これが明日、あさってと続いてくれれば優勝が近づく」と日本勢初の世界選手権シリーズ制覇に手応えをにじませた。

 パットがさえわたって10バーディーを奪った第1ラウンドから一夜。手に残る感触は消えていなかった。1番でグリーンを外してボギー発進となったが、直後に連続バーディーを奪ってミスを帳消しにした。7、8番も3・5メートルと2・5メートルのチャンスを沈めてスコアを伸ばし、後半も10番から3連続バーディーをマークするなど「これだけ入るのも珍しい」と自身も驚く圧巻の9バーディーだった。2日間で19バーディーはもちろん全体1位の記録だ。

 ゴルフがあまり盛んでない中国での開催ということもあり、アドレスに入っても観客の話し声や本来禁止されているカメラの音は止まらない。ロープの外は確かに気になるが、「人が多いと、どのツアーに行ってもあること」と割り切り、カップに入れることだけに集中して、迷いなくパターを振っている。

 ただ、首位に立ってもまだ本調子ではない。この日、グリーンを外したのは2回だけだが、フェアウエーを捉えたのは5回だけ。フェアウエーキープ率は35・71%に甘んじた。ここまではショットの乱れを好調の小技でカバーしてきた。「もう少し(ショットが)良くなれば勝てるのかな」と前向きな言葉も飛び出した。ショットの精度を上げれば、日本勢初の悲願はぐっと近づくことになる。


 ▽メモ 世界ランク上位選手らで争われる世界選手権シリーズはHSBCチャンピオンズ、キャデラック選手権、デル・マッチプレー、ブリヂストン招待と年間4試合が行われるが、松山が同シリーズで首位に立つのは今回が初めて。世界選手権シリーズではこれまでトップ10入りがなく、最高位は14年ブリヂストン招待の12位。HSBCチャンピオンズは13、15年と棄権するなど鬼門の大会だった。

 ▽松山のHSBCチャンピオンズの予選ラウンド部門別成績 フェアウエーキープ率42・86%=65位、パーオン率77・78%=5位、パーオンに成功したホールにおける平均パット数1・321=1位

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