広瀬順子 夫より一足先に表彰台 二人三脚でつかんだ銅メダル

[ 2016年9月11日 05:30 ]

<リオパラリンピック>柔道女子57キロ級(視覚障害)、銅メダルを獲得し笑顔を見せる広瀬

リオ・パラリンピック 柔道女子57キロ級

(9月10日)
 そろって出場する広瀬夫婦の妻・順子が男子90キロ級代表の夫・悠(37=伊藤忠丸紅鉄鋼)より先に表彰台に上がった。通路で待っていた悠にメダルを触らせてあげると「おめでとう。重いね」と声をかけられ、「ありがとう」とほほ笑んだ。

 準決勝でブラジル選手に完敗し、迎えた3位決定戦。過去に負けているスペイン選手に対し、果敢に攻め続けた。大外刈りで有効を奪い、最後は一本背負いから横四方固めで仕留め「絶対に負けたくなかった。うれしいです」と喜んだ。

 約10カ月の交際を経て昨年12月に結婚してからは悠の地元・愛媛を拠点に二人三脚で強化。一緒にジムや柔術の道場にも通った。試合直前にも組み手の助言をくれた悠に対し「いなかったら正直メダルは獲れなかったと思う」と感謝し、「おまえが獲ったら俺は楽になると言っていたので、しっかり獲ってくれると思います」と夫にもメダルを期待した。

 ◆広瀬 順子(ひろせ・じゅんこ)1990年(平2)10月12日、山口県山口市生まれの25歳。少女漫画「あわせて1本!」の影響で小学5年から柔道を始め、西京高時代にはインターハイ出場。花園大進学後に膠原(こうげん)病を発症し、視力を失う。12年から視覚障がい柔道に転向し、14年の世界選手権に初出場。昨年12月、90キロ級代表の悠と結婚。愛媛県松山市を拠点としている。1メートル58、55キロ。

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