喜びに沸くメダリストの出身地「長生きして良かった」「指導者冥利に尽きる」

[ 2016年8月9日 15:07 ]

 リオデジャネイロ五輪の体操と柔道で日本のメダル獲得が相次いだ9日午前、メダリストの出身地も喜びに沸いた。

 体操男子団体の田中佑典の祖母、湯川美代子さん(85)と伯父、登美男さん(62)は和歌山市内の自宅でテレビ観戦し、金メダルが決まると「よう頑張った」と目に涙を浮かべた。美代子さんは「長生きして良かった。早く金メダルを私の首に掛けさせてほしい」とバンザイ。登美男さんは「思い切りほめてあげたい」と語った。

 奈良県天理市では、柔道で金メダルを獲得した大野将平が在籍する天理大大学院の関係者や市民ら約80人がうちわを手に応援。天理大柔道部出身者が五輪で金メダルを獲得したのは、3連覇を達成した野村忠宏さん(41)以来5人目。永尾教昭学長は「きれいに組んで一本を取る。勝ち方が天理柔道らしい」と喜んだ。柔道部の部内暴力問題を振り返り「柔道着に手を通せない試練の日々も部員を精神的に支えてきた。大きな芽を出してくれてうれしい」と話した。

 柔道女子57キロ級で銅メダルを獲得した松本薫の地元、金沢市ではパブリックビューインングがあり、「岩井柔道塾」(閉鎖)で練習した仲間ら約60人が集まった。塾主として松本を指導した岩井克良さん(41)は「教えてきた技でメダルをたぐり寄せたのは指導者冥利に尽きる」と感無量の様子だった。

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2016年8月9日のニュース