萩野「この種目が一番面白い」200M自由形 余裕たっぷり力温存

[ 2016年8月9日 05:30 ]

<リオ五輪> 200m自由形で決勝進出を決めた萩野

リオデジャネイロ五輪・第3日男子200メートル自由形準決勝 2位で決勝進出

 北島康介氏に並ぶ五輪2冠を視界に捉えた。力を温存して最後の50メートルで追い上げ全体2位で決勝に進むと、萩野は優勝候補の孫楊(中国)と握手。400メートル個人メドレーで金メダルを獲得して波に乗る日本のエースは、世界ランク1位の相手から最も警戒されている中で「この種目が五輪の中で一番面白いレースになる。予選から鼻息ムンムン。予選からみんな“俺だ俺だ”と主張していた」と興奮気味に話した。

 大会前の世界ランクで今季自己ベストは孫楊が唯一の1分44秒台。1分45秒台に9人が並ぶ。実力が拮抗(きっこう)する中、萩野は5位にランク。タレントぞろいの決勝を控えても、余裕たっぷりで「僕はたぶん怖いと思われている一人だと思う。しっかり実力出し切りたい」と意気込んだ。

 世界と日本に実力差があった花形の種目。男子に限れば五輪自由形の最後のメダルは1960年ローマ大会400メートルでの山中毅氏の銀になる。パワーのある外国勢に日本人が勝てないのが定説となっていたが、技術でカバーする萩野は「外国人に勝てないと思ったことが一回もない」ときっぱり。14年アジア大会ではロンドン五輪の銀メダル朴泰桓(パクテファン、韓国)と銅メダル孫楊を破りアジア王者となった裏付けがある。

 今大会は昼の時間帯に予選、夜に準決勝と決勝が行われ、体の動く予選に好タイムが連発しているが「(準決勝で)タイム上げられて2番通過。意外と高いところ残っちゃったんで頑張ります」。常識を覆す男の挑戦はまだ始まったばかりだ。

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2016年8月9日のニュース