柔道五輪代表14人中13人がシード確保 世界ランキング発表

[ 2016年5月31日 08:30 ]

 国際柔道連盟はリオデジャネイロ五輪出場権を決める30日付世界ランキングを発表し、日本は男女全14階級で出場権を獲得し、女子70キロ級を除く13階級でシード権も確保した。

 各階級の上位8人が手にするシード権があれば、初戦から世界ランク上位の強敵と対戦しないなどの利点があり、指導陣は「世界トップ」の称号よりも重視する。例えば、男子100キロ超級の原沢久喜(日本中央競馬会)は2位で、世界選手権7連覇中で五輪2連覇を狙う1位のテディ・リネール(フランス)とは決勝まで当たらない。

 世界ランク制度導入後初の五輪だった前回ロンドン大会で、日本は女子5階級が1位、男子も3階級で2位だった。「景気よく世界1位で五輪に行こう」と固執する指導者もおり、得点を稼ぐため国際大会への出場が急増。主力選手は疲労やけがが重なり、本番では金メダル1個だけの歴史的惨敗を喫した。

 苦い教訓もあって今回は2年前から計画的に国際大会へ代表候補を派遣。世界ランク1位はベイカー茉秋(東海大)のみだが、消耗せずにシード権を得た選手が増えた。

 ただ出場試合数が選手によって異なる柔道の世界ランクは、テニスなどに比べて実力を反映していないという側面もある。4年前は世界1位として五輪女王となった松本は「ランクはあくまで目安」と冷静だ。

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2016年5月31日のニュース