知念雄 ハンマー投げ元王者、わずか2年で初キャップへ

[ 2016年4月29日 10:45 ]

雨の中行われた韓国代表戦2日前の練習の最後に組んだ円陣で、険しい表情を見せるラグビー日本代表の知念雄(中央)

 日本ラグビー協会は28日、あす30日に神奈川・ニッパツでアジア選手権初戦の韓国戦を迎える日本代表の登録メンバー23人を発表した。

 スーパーラグビー(SR)シーズン中のため、昨年のW杯代表が一人もいない若手中心のメンバーは、23人中17人が初キャップ。中でも3番で先発するプロップ知念雄(25=東芝)はハンマー投げから競技転向2年で初キャップをつかむ変わり種だ。「ハンマーをやっていた時から日本の代表になりたいと思っていた。楽しみです」といかつい表情を緩めた。

 ハンマー投げでは那覇西、順大で日本一となり、4年時にオフのトレーニングを兼ね、関東大学リーグ戦4部に所属するラグビー部の一員として公式戦に出場。対戦相手だった駿河台大の松尾勝博監督(元日本代表)の目に留まり、その後東芝から勧誘を受け、順大大学院修士2年だった14年5月から東芝の練習生として本格転向した。パワーには自信があったが、低い姿勢を取るスクラムは「どうにかなると思っていたが、どうにもならなかった」ほど当初は苦難の連続。それでも異例の早さで代表デビューを決め「19年W杯へここがスタート」と気合を入れた。

 ◆知念 雄(ちねん・ゆう)1990年(平2)11月18日、沖縄県沖縄市生まれの25歳。那覇西高からハンマー投げを始め、高3で高校総体と国体で優勝。順大では1、4年次に大学選手権を制覇。順大大学院修士2年だった14年5月から練習生としてトップリーグの東芝入りし、昨季公式戦デビュー。嫌いな食べ物はゴーヤー。家族は円盤投げ元日本王者の父・信勝さんと母・専子さん、弟、妹。

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